|結局いくら?|すべきか?否か?|Excelは凄い
毎年6月、12月のボーナスの時期になると少しだけ心をよぎるのが住宅ローンの繰り上げ返済。
ローン借りたての頃は住宅ローン減税と合わせて損しないように…とか、住民税からも控除される…とか、保証金も早ければ早い程ガンと返ってきた…とか、色々やってましたが…
減税期間中でも6-7年も経つとそんなにキャッシュも毎年毎年ないし、仕事も忙しいし計算すんの面倒くさいし。
と借り入れ15年目の私もすっかり繰り上げ返済ご無沙汰していました。
そして最近はやれ新NISAだ、繰り上げ返済するより投資に回すべきだ…やらなんやら。
そこでもう一度、繰り上げ返済効果について再確認してみました。
繰上げ返済効果
色々なサイトに繰り上げ返済効果の定性的な説明やホームページ上で計算してくれるシミュレータがあるのですがやや面倒くさい or 難しい。要するにいくら繰り上げ返済したら、いくら金利の支払いが減るのかパットわかるサイトが見つかりませんので自分で作ってみました。
返済残期間と借り入れのローン金利だけから、どんだけ金利支払い減るのかをグラフにしました。
これを表で書いているサイトは見かけますが、やはり表は分かりにくいのでグラフにしました。
(元利均等返済方式で、金利は残期間ずっと一定の場合です)
・横軸が残りの返済期間です。
・縦軸が借り入れ中のローン金利です。
・そして縦軸と横軸がクロスするところが繰上げ返済の効果です。
●繰上返済の効果:
ここで返済効果とは繰上げ返済する金額に対して残期間で支払う利息の総額がどれだけ減るかを割合で示したものとして勝手に言葉を定義しました。
即ち
繰上返済の効果[%]
=(残りの期間で払う総利息の減額)
÷(繰上げ返済する金額)
です。何か専門用語が有るのかもしれませんが知りません。
要するに繰り上げ返済も投資と捉えたら繰り上げ返済の収益率です。
結局は幾ら払って、いくら儲けるかなので投資と一緒ですよね。
次はこのグラブの具体的な使い方のを例の説明です。
例1:我が家の場合
こちら我が家の実際の例です。
内は現在14年目で残期間が21年です。
そして変動金利0.975%で借りてます。ここでは1%としました。
グラフ上で縦軸横軸みて金利1%と残期間21年がクロスするところが、繰上返済効果何%のゾーンにいるか確認します。
グラフを見ると丁度10%と15%の間にあることがわかります。あとは目分量で大体11%位。
即ち、我が家の場合は100万円繰上げ返済したならば、その11%の11万円位が残り21年で払う利息から減額されることになります。
100万円で111万円の回収と考えると大きいですが、21年でと考えると小さいです。
年利に換算するとで0.5%弱です。
例2:一昔前にフラット35借りた人の場合
続いて私と同じく15年位前に家を建てた方でフラット35を使用した方。
当時、結構おられたのではないでしょうか?
私も迷いましたが、私は結局変動金利で35年を選びました。
当時、よく宣伝されていた広告ではフラット35の固定金利は3%とか4%だったと記憶しています。ここから優遇金利を加味して、実際には2.5%位で借りている人が多いかと思い、ここの例では2.5%としました。
例1同様に金利2.5%と残期間20年がクロスするところが、繰上返済効果何%のゾーンにいるか確認します。
グラフを見ると丁度25%と30%の間にあることがわかります。あとは目分量で大体26%位。
即ち、100万円繰上げ返済したならば、その26%の26万円位が残り20年で払う利息から減額されることになります。これ結構大きいですよね。
100万円払って、126万円貰うのと同じと考えると結構お得感はあります。但し、要注意なのは20年で26万円の利益という事です。そう考えると1年辺りは1万円なので…やはり例1同様微妙でしょうか?
年利で1.16%です。
ちなみに詳細は後述しますが、このケースでは1月のローン返済額も毎月5千円位減ります。
こちらはたちまちお財布に少し効くのではないでしょうか。年間では6万円位の支払減。
これは総額で返す金額には影響ないとはいえ、人によっては生活少し変りますか?
例3:ここ5年以内に超低金利で借りた人の場合
最後は最近の超低金利で借りている方。5年位前にネット銀行で最安の変動金利を使用した方。
今の主流でしょうか?勿論まだローン減税も適用中でしょうから、そちらも併せて考えるべきですが、ここではグラフの使い方の例として検討してみました。
現在よこう見る広告では0.3%代が最安金利ゾーンと思いますが、ここでは0.4%としました。
例1,2同様に金利0.4%と残期間30年がクロスするところが、繰上返済効果何%のゾーンにいるか確認します。
グラフを見ると丁度5%の線の上に載っています。従って繰上げ返済効果は5%位。
即ち、100万円繰上げ返済したならば、その5%の5万円位が残り30年で払う利息から減額されることなります。これかなり小さいですね。
ちなみに年利で0.16%です。普通預金の金利よりは100倍はいいですが。
Excelが凄い
次は実際に作成したExcelについてです。
さて、↑で
”金利と残期間だけでグラフから支払利息の減額が概算出来ます”
などととのたまってしまいましたが、そもそもExcelで大昔から一発で計算できるように各種関数揃っています。そして使い方もそんなに難しくない。
ごちゃごちゃ言ってしまい恥ずかしいですがこれを知らない方はたくさんいる事でしょう。
月の支払額や利息の計算をシミュレーションするサイトの多い事多い事。
20年も前からExcelで関数一発で出来てしまうのだが、私も知りませんでした。
だからサイトがいっぱいあるのでしょう。
(私がローンを組んだ14年前にも、私はこれらの関数使わずゴールシークとか使って試算してました)
しかし、↑のグラフ使って概算したほうが
早いし、直感的にわかりやすいと私は思います。
各種関数の詳細な使い方、意味の説明はしてくれているサイトが多数ありますのでそちらにゆずりますが、問題は少しだけややこしい事。結局Excelって最後は自分で触らないとわからないですよね。
ダウンロードして是非触ってみてください。
以下の項目を計算する関数が全て個別に揃ってます。
毎月の ➡ 返済額 / その内の元本返済分 / その内の金利返済分
指定期間の➡ 総返済額 / その内の元本返済分 / その内の金利返済分
全期間の ➡ 総返済額 / その内の元本返済分 / その内の金利返済分
関数に必要な情報は借入額(借入残高)、金利、返済期間(私のExcelでは単位は月)だけ。
それ以外にも関数の必要情報いくつかありますが、全て固定値でOKですので私のExcelシート参照ください。
実際にExcelで試してみて、ご自身で借りている銀行の返済計画表と比べてみてください。
(1の位は、切上げ/切捨て/四捨五入のやり方の違いでずれる場合あります。)
これだけ簡単に計算出来たら、繰上げ返済だけでなく借換えの試算も超簡単にできます。
借り換え検討されてる方も是非活用ください。
今回は一切触れてませんが勿論、元金均等方式に対する関数もあります。
尤も元金均等方式は計算簡単なので関数なくても割と簡単に計算できますし、そもそも使っている人はお金に割と余裕がある人でしょうからあまり、繰上げ返済とか気にしてないと思いますが。
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