スマートリング、将来も残るであろう(??)有力2商品を実機比較してみました。
まだまだ普及していないスマートリング、主な関心事は
- 睡眠計として
- 運動時のバイタルセンサーとして
見た時にどうなのかではないでしょうか?
要するに
- どのスマートリングが使い易いのか?
- スマートウオッチと比べてどうなのか?
という事で実際に比べてみました。
今回は運動時のバイタルセンサーとしての比較です。
(睡眠計としての比較はこちらの記事で。)
比較する商品
比較するスマートリングは以下の2モデル。
どちらも月額費用の発生するサブスクではない買い切り商品として期待の商品。
(スマートウォッチもベンチマークとして1モデル)

- Galaxy Ring
いわずと知れたSamusungの商品です。
グローバルでの発売から遅れること約1年、日本では2025年2月14日に販売開始。
スマートリングというとどうしても知名度ではまだベンチャー規模の会社が大半の中、初の大型Tech企業の本格参入。日本企業でないのが残念ですが2月より期待して様子見している方も多いのではないかと勝手に思っています。
先行で販売開始されたタイバンコクで2025年12月に購入し3ヵ月ほど実際に使てみました。 - RingConn (Gen1)
こちらは香港のベンチャー企業である玖治科技が世界展開する商品。
スマートリング市場では先駆者的な立ち位置で有名になったOuraRingと現状人気を二分するモデルかと。ヨーロッパ、アメリカでそこそこ成功し、日本でも大分知名度上がってきたかと。
私も月額料金の発生するOuraRingはまだあり得ないと思っていた中、このRingConnにたどり着きました。
こちらも昨年25年12月に購入し、こちらも3ヵ月使用。
尚、もうすぐ(2025年6月末予定)Gen2が発売されるようですが今回はGen1の評価です。 - HUAWEI _ Band8:ベンチマーク
スマートリングを相対的に評価するためのベンチマークです。
アップルウォッチ等の高級モデルではなく、敢えて安価な普及モデルのBand8を選びました。
価格でいうとGalaxy Ringの約1/10、RingConn Gen1の約1/6。
まあ、たまたま無料でゲット出来ただけですが今や最新ではBand10が出る中、¥5,000以下の価格で入手できるBand8はベンチマークとして申し分ないモデルかと…
そして何より、この手の廉価スマートウォッチ…かなり使い易いんで。
尚更良いベンチマークになるかと。
用意されている運動メニューと計測項目
RingConn、Galaxy Ring、HUAWEI Band8で用意されているトレーニングメニューが結構、異なります。そしてそれに伴い、計測して纏めてくれるデータの項目も異なります。
計測できる生のバイタルデータ自体は基本的に同じなので、アプリ側のアップデートでいずれも対応可能な項目になる訳ですが、現状の所、正直かなり異なります。
この辺にメーカーとしての力の入れ具合が現れているような気もしないでもないです。
RingConn
RingConnには運動の種類は以下の4種類しか用意されていません。
また現在のところ、任意のメニューを追加する機能は提供されていないので、結構使いにくいです。

もっともどんな運動メニューが用意されたところで計測項目は結局のところ
- 心拍数
- 消費カロリー
- 移動距離
の3つの計測値に基づき、演算を自動でするかしないかなので実用上としては変わらないのですが、記録を見る時に見やすさが結構ちがいます。
後述しますがRingConnは要するに結構まとめデータが見にくいです。

ちなみに、これが実際の計測画面と計測項目。
心拍数と消費カロリーは全運動メニューで共通。
各運動メニューでの違いは2点のみ。
- 距離
屋外:GPSで計測
屋内:GPS使わずに何らかの方法で計測
精度はかなり低いです。
運動終了後に修正可能です。 - 速度
サイクリングのみが速度の項目が表示、記録。
まあ、時間と距離は共通で計測してますので計算するだけなのですが、これが出ると出ないで運動中は感覚が大部変わりますよね。
出る方が当然、楽しいです。
尚、RingConnでは歩数は運動データと紐づけて計測はできません。
しかし、歩数は運動データのリンクは、良し悪しあります。
スマートウォッチもスマートリングも歩数は精度が大分あやしいですよね。
結構高級なスマートウォッチ(りんごウォッチとか)も、車移動で歩数カウントされるのは有名な話ですね…
こんだけジャイロ技術が進歩しても、アナログの万歩計にはまだ勝てないという事実…
(勿論、歩数自体は常時計測されてます。歩数と運動データが連携していないだけです)
Galaxy Ring
Galaxy Ringでは運動の種類はデフォルトでたくさん用意されています。
そして任意のメニューの追加も出来ます。
この点ははRingConnより大分いいです。
まあ大前提として測れる項目が心拍数、消費カロリー、移動距離であることはRingConnと変わらないのですが…
そしてGPS使用の有無で計測項目が変わってきます。

- 心拍数
- 消費カロリー
の2項目のみです。
そうです距離が測れないんです。
まあ、距離の精度はどれもイマイチなのでどうでもいいといいのですが、でもあとから運動履歴を振返る時に距離が視えれないと少し楽しくないです。

GPS無の際にも測れる、心拍数と消費カロリーに加えて
- 距離
- 速度
- 歩数
- ペース(1キロ当たりのペース)
- 標高(ビルの上とかで計測すると勝手に出てきます)
色々測れるようになります。
これ楽しいのですが、歩数以外の項目はGPSが移動を検知して距離がわかる事が前提になってます。
従ってルームランナーやウォーキングマシンでこのモードを使うと、GPSで移動が検知されないので、計測エラーが出ます。
従って私のようにジムでウォーキングマシンを使用する場合はこのモード使えません…
HUAWEI Band8
最後はベンチマークのスマートウォッチ。
HUAWEI Band8も運動の種類はデフォルトでたくさん用意されています。
そして任意のメニューの追加も出来ます。
ちなみにBand8は当然5気圧防水仕様なので水泳もOKです。
残念ながらお風呂やサウナは正式にNGですが。

アップ中
運動時バイタル測定の比較
測定条件
もちろんですが、以下のデータは3つのデバイス全部いっぺんに身にけて運動した時のスマホのログです。
装着箇所
装着場所はそれぞれ
- RingConn :左手の中指
- Galaxy Ring :右手の中指
- HUAWEI Band8:左手首
左右の指、腕で結果が異なるのではないかと購入当初懸念しました。
私もこの手の機器は全て動脈側の左手につけるべきかなとか最初は考えていましたが、各メーカー誰もそんなことは言っていないし、病院で血圧とか血中酸素とか測る時も左右どちらの手でもいいですし…気にしない事にしました。
尚、実際に左右変えて試した事もありますが、すぐ気づくような顕著な違いはもちろんありませんでした。
またもちろん、事前にサイジングキットで試しました。
どちらも左手の中指で合わせていました。
ということで、左手の中指にはどちらのリングもはまるのです。
しかし、右手につけようとするとRingConnの方は中指含め、どの指にもどうしても少しづつあいませんでした。
対してGalaxy Ringは右手の中指にもFit。
右と左と指の太さはやはり違うのを改めて実感しました。
ずっとつけているものなので本当にサイジングキット重要です。
またBand8は私は通常、時計は左なのでというだけの理由です。
室内のウォーキングマシンで比較
今回はジムのウォーキングマシン・ルームランナーでのウォーキング時に全てを同時に身に着けてバイタルを測定して比較しました。
上述の通りGalaxyRingは距離の計測がGPSが作動する屋外の運動でしか出来ないようになっていますので、本当は屋外のウォーキング(もしくはランニング)で比較するのが一番、揃えて測れるのでしょうが、いやなにせランニングはしんどいので。
私が毎週やっているのはあくまでもウォーキング。しかも屋内のエアコンの効いたジムで。
いやでも汗はかなりかきますし。
ウォーキングの概要
毎週土日のルーティンの運動なので、ウォーキングマシンで時間と速度を決めています。
速度はあくまでも手持ちのウォーキングマシンでの表示の速度ですので参考数値です。
この前提で各数値を見て頂いたらイメージ湧きやすいかと。

心拍数
まずは心拍数です。
スマートリングやスマートウォッチを身に着けることで測れるバイタルデータのメインがこの心拍数でしょう。
体温やら血中酸素濃度やら歩数やら睡眠やら色々ありますが、正直分かったところでその意味がよくわからないか精度が今ひとつか…
そんな中、この心拍数が最大の関心事(私だけかもしれませんが…)かと。
計測結果の画面
まずは心拍の計測結果表示画面です。
もちろん、カラーリングやグラフの描き方は3社3様ですがまあ基本同じ内容を表示しています。
平均心拍数と最大心拍数、そして時刻に対する心拍数の推移のトレンドグラフ。
そして心拍数のゾーンといいますか範囲。
ウォームアップとか脂肪燃焼とか有酸素運動とか…
まあ正直定義があいまいなので、個人的にはあまり関心はありませんが…
●RingConn

●Galaxy Ring


●HUAWEI Band8


計測値精度の考察
結論としては、Galaxy Ringが一番精確そうです。
あくまでも私が今回行っているような35分間の短い(??)ウォーキングについてではありますが。
- RingConn
ウォーキング速度の変化時にかなり大きく心拍想定値がしょっちゅうぶれている様です。 - HUAWEI Band8
トレーニング終了のクールダウンに入る超急激なペースダウン時に測定誤差が大きい様です。
詳細です。
まずは3社3様のグラフの縦軸(心拍数)と横軸(時間)をそろえてみました。
今回、メインはスマートリングであるRingConnとGalaxy Ringの比較なので、上下にRingConnとGalaxy Ringを並べて、右側にベンチマークとしてHUAWEIのBand8をそれぞれ並べてみました。
横軸はいずれも35分間です。

RingConn:運動変化時に大きく数値がぶれる
RingConnだけを取り出してみます。
ウォーキングマシンの設定速度と比べると、明らかに脈拍の測定結果としておかしく見える所が2カ所。
歩行速度が変化した後に、大きく心拍の測定値がぶれるように感じます。
隣に参考用に並べたHUAWEIと比べるとより分かりやすいかと思います。

- 05分~7分前後
まだウォームアップ開始直後なのに140付近まで心拍が急上昇。
明らかに測定がおかしいと思います。
もちろん、本当に心拍があがっていないとは言い切れませんが、トレーニング中の実際の体感上もそんなことはない認識です。
まったく汗もかいていませんし、もちろん息も上がっていないですし… - 20分~27分前後
私はウオーキングではいつも最後10分間に2段階のペースアップを行います。
普通に考えたら、ここは心拍が上がっていく所です。
実感上も少し息が上がり、汗の量もこの10分間で一気に増えます。
……
が、しかしここで一旦、心拍測定が急降下。
さすがにこれは絶対にないかと思います。
その証拠に2段階目のペースアップ後には、今度は心拍が140越えまで急回復(上昇)。
HUAWEI(やGalaxy)の値と比べるとおそらくこの140強という数字が本来の正しい数値に見えます。
3ヵ月実際に使って見たわけですが、RingConnのトレーニング時の心拍測定は運動の変化への追従が遅いように感じています。
↑の結果も、スタート直後、大きくぺ―スを上げた直後。
一旦、大きく変化すると安定するまでに5分以上かかるイメージです。
ほぼぺ―ス一定でもっと長時間のウォーキングやマラソンをする分には問題なさそうなイメージですが、最初の5分でこんだけずれられると(こっちが正しいのかもしれませんが…)ちょっとびっくりします。
もちろん、HUAWEIとGalaxyが間違っているという可能性も否定はできませんが、かぎりなくRingConnの方がずれている感じがします。
Galaxy Ring:今回比較の中では最も精確そう?
続いてGalaxy Ringのグラフだけを同様に取り出します。
RingConnの動作変化時のぶれと比べると、特筆すべき点は特にありません。
歩行速度と大体、比例して心拍が上がっていき、クールダウンで下がっていく。
いたってシンプルな測定結果です。

ベンチマークとして比較しているHUAWEI Band8と比べて明らかに大きく数値が異なるのが、最後のクールダウンです。
クールダウン開始の直後、Galaxyはしばらく高い心拍を維持するのに対して、Band8は一気に急降下します。
最終100~105位に着地するのは一緒なので、↑のRinConnの評価と同様に過渡変化である超急激なペースダウン時の心拍をどちらがより正しく検知しているか…?
もちろん正直まったくわかりませんが、なんとなくGalaxyの方が正しい感じがします。
あくまでも私の体感の感想ですが。
さすがにBand8は急降下過ぎ。
他の日のデータ
上の結果はあくまでも一回の結果ですので、他の日のデータも参考に掲載しておきます。
尚、ウォーキングのペース配分は全く同じです。
細かい所はもちろん違いますが、おおよそ同じ傾向がでていることが確認できるかと思います。
RingConnが大きな変化直後の計測に弱いという事がよりよくわかると思います。
23~30分で既にクールダウンみたいになってしまっています。
30~35分で本当はクールダウンなのに、一旦下がりすぎてしまっている為、クールダウンなのに心拍が急上昇してしまっているように見えます(クールダウンの最後に110位というのはあっているのですが…)。

消費カロリー
アップ中
移動距離
オートまとめ機能
アップ中
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