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40代後半おっさんの読書|感想とおすすめ

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  1. 小説
      1. 殺し屋の営業術_4★
      2. ファーストボイス_3★
      3. 塾柿(じゅくし)_4★
      4. 元彼の遺言状_2★
      5. 月とアマリリス_4★
      6. 手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~_3★
      7. 手紙屋~蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙_3★
      8. 運転者_未来を変える過去からの使者_5★
      9. 歌われなかった海賊へ_4★
      10. 花束は毒_5★
      11. BUTTER_4★
      12. 記憶屋_1★
      13. コンビニ人間_2★
      14. ブティック_5★
      15. 世界99_4★
      16. ありか_5★
      17. PRIZE-プライズ-_2★
      18. 朝が来る_2★
      19. 傲慢と善良_4★
      20. イン・ザ・メガチャーチ_4★
      21. さよならジャバウォック_1★
      22. マカン・マラン – 二十三時の夜食カフェ_3★
      23. 君が失くした「恋」の相手_2★
      24. 夫のカノジョ_3★
      25. 未来_4★
      26. 彼女が遺したミステリ_2★
      27. 青ノ果テ_2★
      28. ハピネス_2★
      29. 藍を継ぐ海_2★
      30. さよならドビュッシー_3★
      31. リバース_4★
      32. 52ヘルツのクジラたち_3★
      33. 氷点_4★
      34. 塀の中の美容室_3★
      35. 図書館のお夜食_2★
      36. タカラモノ_3★
      37. 臆病な僕らは今日も震えながら_3★
      38. あの日に亡くなるあなたへ_4★
      39. 君の顔では泣けない_3★
      40. 誰かがこの町で_3★
      41. 悪い夏_3★
      42. 死んだ山田と教室_3★
      43. 人魚が逃げた_2★
      44. 老害の人_4★
      45. アルプス席の母_4★
      46. 愛とか恋とかやさしさなら_5★
      47. カフネ_3★
      48. 天国からの宅配便_3★
      49. 大事なことほど小声でささやく_4★
      50. 婚活マエストロ_3★
      51. あなたの人生、片づけます_3★
      52. そして、バトンは渡された_4★
      53. 本日は大安なり_3★
      54. 存在のすべてを_2★
      55. 黄色い家_3★
      56. ツミデミック_3★
      57. 空の中_6★
      58. ループ_6★
      59. すべてがFになる_5★
      60. 変身_5★
      61. パラレルワールドラブストーリー_5★
      62. 秘密_6★
    1. 関連

小説

殺し屋の営業術_4★

2026年10月13日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

2025年 / 第71回:江戸川乱歩賞
本屋大賞2026:第6位
は本当に伊達じゃないです!!

きっと近いうちに映画化?ドラマ化?アニメ化?
どれか絶対にされると思います。
コミカライズは既にされているのでアニメ化が最初かも…

冷静沈着なサイコパス?(矛盾している?)というのが現時点、私が思いつく表現では最も適切ではないかと。
冷静沈着サイコパスだけならばこれまでも同じような世界戦はアニメ界に結構あったのかなと思います。
しかしそこに一般営業職という世界線が追加され(勿論、異世界転生とかではなく)、しかも本当にこんな世界線実際に存在するのではないかと思える見事な全体描写。
素晴らしい!の一言に尽きます。
本当に主人公の鳥井は魅力的なキャラです。

小説としては本当は5★評価なんですが、似た雰囲気の話自体はなんかのアニメにあったかなーとどうしても思わずにはいられないので4★。
主人公である鳥井の別シリーズ、殺し屋の出世術も既に刊行されております、必ずシリーズを読もうと50代マジかで久々に思った秀作!

ファーストボイス_3★

2026年10月10日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 保坂 祐希, 原案脚本_橋本 裕志
  • 出版_ 講談社 :2026年09月15日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/10/02
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2026/09/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

テンポの良い勧善懲悪作品。
気楽にさっと読めます。
良い意味で一切ひねりもどんでん返しもありません。

読了後に映画原作と知り納得。
小説としては一歩間違えると内容が薄いという評価になりそうな気もしますが、全体のテンポのよさが上手く補っている感想。

映画は見ていませんが、映画原作なので映画見た方は読む必要はもちろんないかと思います。
というか映画が面白かったから小説で読もうと思った方は、絶対に読まない方が良い本です。
映画原作ですので。

内容的にはまあ私は男なので男女平等については特別思う所はありませんが、単純に勧善懲悪ストーリとして面白いなという感じです。本当に映画っぽい。

男女平等についての内容よりも昭和末期から平成初期、要するに1990年前後のバブル~バブル崩壊の頃の日本のノスタルジーが印象的な作品。
そういう意味で45~55歳くらいの方が読むと面白いかもと思う作品です。

個人的に印象的だった言葉は「とらばーゆ」。
私は1990年には中学生だったのでもちろん「とらばーゆ」とは無縁ですが、それでもこの単語知っています。それくらい当時は日本中に普及していた単語だったかと。
それでも作品中出ててきて初めて、いつのまにか「とらばーゆ」って言わなくなったなと思い出しました。

30以下の方はおそらく全く聞いたことない単語なのかもしれませんが、当時は転職の代名詞でもありコンビニに雑誌があふれていました。
ひらがなタイトルという事もありとても印象的でした。
まあだから何やねんというところですが、要するに当時の日本の勢いをノスタルジックに思い出させてくれる内容ですので、50前後の方の休憩に心地よく読める本かと。

塾柿(じゅくし)_4★

2026年10月04日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

心地よいタイトル回収。
さすが本屋大賞2位と感じる秀作!

8章の九州編からが面白い。
っというか全12章のうち1~7章まではかなりしんどい…
なんとか頑張って8章までは読み続けてください、そこからが本番です。

40代以降の方であれば何らかの共感が得られるヒューマンドラマ作品かと思います。
人生順風満帆と感じておられる方はあまり面白く感じないかも。
順風満帆でない方は、満帆でなければないほど面白いかも。

前科がつくところから始まるので、世の多くの方は基本共感は難しいかと思います。
……それでも最後は面白い。


40年以上第1線で面白い本を出し続ける著者。
70歳を超す方の作品とはとても思えない、さすが、圧巻との印象。

恥ずかしながら 熟柿=じゅくし の読み方も知りませんでしたがその単語の意味、本作でのタイトル回収含め納得のヒューマンドラマでした。

元彼の遺言状_2★

2026年10月01日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

このミス大賞2021という冠に期待して読んだが…
期待外れ…っというか50代間際にもなるともうミステリーと言うジャンルは読めないのかな?っと思ってしまって色々考えさせられた作品。

おそらくこの作品が面白いか面白くないかではなく私には合わないということか…っとか。

50代マジかにもなると中々人間ドラマに共感できないのか、謎ときにという行為じたいに既に興味がなくなっってきたのか……っとか。


本作は奇抜な仕掛けやら時間トリックやらがメインではない。
あくまでも事件に対するアプローチは人間関係に絡むものがメイン。
言い換えればヒューマンドラマものである。
主人公の女性弁護士:剣持麗子のキャラが好きか嫌いかというのがポイントの作品なのかと。

そこに私が魅かれなかっただけ…?

後にこの剣持麗子シリーズとして2作の続編、そして2022年には綾瀬はるか、大泉洋という人気キャストでテレビドラマ化…までされた作品。
ドラマの評価も賛否両論あったようであるがこのキャストでのドラマ化からもわかるのはやはりミステリーとしての内容よりも剣持麗子というキャラの好みの問題の作品なのかと。

元彼の遺言状 – フジテレビ
元彼の遺言状 – オフィシャルサイト 2022年4月スタート 毎週月曜よる9時放送 主演:綾瀬はるか

単純に女性弁護士というキャラに私が興味がないだけかな…というのが最終的な感想。

結局ミステリー小説(というか大半のジャンルの小説がそうかと思っていますが)といっても謎解きやら不思議の内容よりも結局は登場人物のキャラ設定が最重要と改めて再認識した作品でした。


個人的な好みで言えば先日、2026年8月20日公式HP更新終了されて引退が示唆される森博嗣さんのS&Mシリーズで描かれる西之園萌絵と犀川創平とかは私もまさにキャラではまったミステリー作品。
謎解きもそれこそ超理系的で面白かったが、魅力はやはり謎解きではなくこの二人のキャラ。

また謎の内容がおもしろかったのは鈴木光司さんのループ。
いわゆる貞子だけが独り歩きで有名になったリング、らせんの完結編。
ループはまさにミステリーの内容としての最高峰!


とかとか自身のミステリージャンルに対する好みについて改めて色々考えさせられました。
そう言う意味で良作。
個人的には面白くなかったが。

月とアマリリス_4★

2026年09月20日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 町田 そのこ
  • 出版_ 小学館 :2025年02月27日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/04/17
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2025/02/27
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

圧倒的な量の人物とその物語の描写に圧倒された作品。

主人公に始まり恋人、上司、犯人この辺まではもちろん普通。
昔のいじめっ子、LGBTの近所のお兄さん、犯人x2とその親x3、その兄弟、となりの優しかったおばさん…(もうちょっといたかな?)

そして事件解決後が長い…
よくあるちょっとしたエピローグかと思いきやむしろここがメイン。
各登場人物の後日談がちょいちょい交えられてかなりのボリューム。

なんなら一部の人物は、名前だされてもたしかにそんなキャラ出てきたけど、あれ(??)こいつ誰だっけ感もちょいちょい…

サスペンス巨編とアマゾンでは紹介されていますが、サスペンスではなくむしろヒューマンドラマと言った方がジャンルとしては適切かも。それほど事件後の描く登場人物の細かい描写がたくさん。


ただ内容的におもしろいかと問われると個人的にはあまりおもしろいと思えるところはなかった。
でも話の中の世界への没入感が凄い。

プロローグ~冒頭では正直、一人称がとても分かり難く、あとからも読み返すとよくわかるが、最初に読んでいた時は何の話だかよくわからぬまま進めてしまった。
タイトルの「月とアマリリス」の「月」はおそらくプロローグ以外では出てこないのだが、月夜の中での描写が全体の暗い雰囲気の始まりだったのかなと、そして最終的に読み返すとこのプロローグで月と一緒に描かれた卓球の描写がずっと「卓球」=「月」=「暗い雰囲気」を感じさせられていたのかなーとか勝手に思ってしまいました。

そして途中で描写される「アマリリス」のチョイスが素晴らしい。
アマリリスの描写が出てきて以降、なんとなく全体にアマリリスの曲の暗い雰囲気が頭をよぎり、それが個人的には没入感に拍車をかけていたと思う。

その結果…昭和のテレビの2時間ドラマの雰囲気がします。
この話をもし昔で言う2時間ドラマ化するならばアマリリスのメロディーが随所で流されるのだろうな…と。

うーむ、何を描いているのよくわからなくなってしまいましたが、話がおもしろいとは思わなかったんですが全体の雰囲気がスゴク印象的な作品でした。

手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~_3★

手紙屋~蛍雪篇 私の受験勉強を変えた十通の手紙_3★

2026年09月19日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 喜多川 泰
  • 出版_ ディスカヴァー・トゥエンティワン :
    就職活動編:2007年08月15日
    受験勉強編:2007年12月28日
  • 配信_
    Amazon Audible:
    就職活動編:2021/03/19
    受験勉強編:2021/07/02
    (どちらも聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :
    就職活動編:2007/08/15
    受験勉強編:2008/01/15
    (どちらも読み放題対象:無料体験登録)
  • 受賞_

先日読んだ「運転者」に感銘を受け、引き続き「手紙屋」シリーズを一気に読みました。
「運転者」は2021年出版の本ですが、こちら「手紙屋」はいずれも2007、2008年の出版という事で間におよそ15年も空いたシリーズということにもやや驚きました。

結果としてはやや残念?
っというか期待値が高すぎたのかもしれません。
もしくは年齢が合わなかった??

まあタイトルからして50間際のおっさんが読むべき本でないのは分かっているのですが、中高生の子供を持つ親としての感想です。
まあ良い話ではあるのですが、「運転者」とはことなり良い本ではない。
要するに私自身もここから何も感銘は受けないし、こどもに特に読んで欲しいとも感じませんでした。単によくある良い話どまり。

私の上の子はまさに今、高2。
受験編(蛍雪編)の主人公時点での和花(わか)と同い年、しかも女の子という点も一緒。
もちろん、私の娘もこの話の和花(わか)のように考えられるようになってくれたら嬉しいなとは思います。
しかし私自身もそのようにはずっと子育てをしてきたつもりでもありますし(勿論、全く同じというようにはいきませんが)、少しは娘にも伝わっていてくれていると信じています。

しかし…
本書の話含め、私の娘含め、これはあくまでも大人側の想い。
10代の子供がこの話をこのまま読んで何かを感じられるとは中々思えない。
こんなことが10代の子に伝わるならば誰も苦労はしない。
そして自分が高校時代にこれを読んでも何も感じなかったのではないかな?っと今30年前を振り返ってみても想います。
まさにこの本の手紙屋の様な適切な第三者の存在が不可欠であるのが子育ての難しい所。

っというのが17年親をやってきた正直な感想です。
本書は親に向かれて書かれた話なのか、それとも子供に向かれて書かれた話なのか…?
もちろん、後者であって欲しいのですが、おそらく実際には前者ではないか?と邪推したくなるようなただのありふれたいい話に感じてしまいました。

就職活動編もしかり。
自分が就職活動をしていた25年前…おそらくこれを読んでも何も感じなかったかな??っと。


一方、15年後の2021年に出版された「運転者」の方は、まさに先日読んだわけですが、いままさに50間際で子供を育てている親として読んでとても感銘を受け人生の考え方を変えたいと思うとても良い本でした。


「運転者」と、この「手紙屋~蛍雪編」、「手紙屋~就職活動編」(就職活動編はタイトルはこうではありませんが)”手紙屋”3部作としてくくられて出てきますが、明らかにその価値は別物かと思います。


これまた私の邪推ですが著者であられる喜多川さんは1970年生まれという事ですので2026年現在56歳。
まあ若干私よりも年上であられますが受験~就職~子育てという文脈でとらえれば実質同年代。
即ち、「運転者」はまさに子育て真っ最中(勿論、ご結婚されているかも存じ上げませんが)の当事者としての視点で書かれているからこそ、進行中、一人称視点でのストーリー、考え方が共感できたのかな?っと思います。
それに比べると、やはり受験編、就職活動編はしょせん30代後半でご自身の当時を振り返って今ならばこう思うのにと思いだしただけの第三者目線でのただの良い話なだけという感想になりました。

いや勿論、どの立場で偉そうに!っというのはおいて置いて50間際の中高生子育て中の親視線での個人の感想でした。

運転者_未来を変える過去からの使者_5★

2026年09月13日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★★

本当に月並みですが良い本。

自発的にマインドセットを変えたいと思わせてくれる本。
そういう意味で巷にあふれるくそみたいなビジネス書よりも、よっぽどしっかりしたビジネス書であり、また自己啓発本である。

もちろん本のジャンルとしてはビジネス書でも自己啓発本でもありません。
一般大衆小説です。

でも月並みなくそみたいな効果の無い、出来るわけの無い、くそ当たり前なことが書かれている自己啓発本に辟易されている方には本当に騙されたと思って一度読んで頂きたい。

何かが劇的に改善されるような啓発方法が書かれている訳ではありません。
でも少しだけご自身のマインドセットが変わる可能性があります。
というか自分も変わりたい、むしろ自分で変えようと自発的に少し前向きにさせてくれる良い本です。

但し、この本が進められるのは基本的には
・子供を持たれていて子育てが好きな方
・親に何らかの感謝をしている方、これからでもしたいと思っている方
のどちらかの方。
もう少し限定すれば最低でも30代後半以上の方にお勧めです。

ビジネス書として帯付けするならば
「これが本当のプラス思考」
「努力は必ず報われる」
みたいな感じです。

ちなみに実際の帯は
「報われない努力なんてない!」
ですのでかなり振り切ってます。

通常ならばなんかえせっぽく感じます。
でも本当にそう感じさせてくれる本でした。

私もかなりのネガティブ思考と自負しておりますが、それでもこの本からはポジティブに成り立いと自発的に思わせてくれる読後感を頂きました。

歌われなかった海賊へ_4★

2026年08月30日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 逢坂 冬馬
  • 出版_ 早川書房 :2023年10月18日
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/03/15
    Kindle :2026/09/03
  • 受賞_

なんかすごく懐かしい雰囲気の作品。
50台前後の人にとって。
昭和後期~平成初期の匂いがする。

作品内容が昭和~平成なのではなく、あの頃、要するに50代前後の人が中学生~大学生くらいの頃にはこういう雰囲気の洋画をよく見たなー(映画とかレンタルビデオとかで)と思い出すのでないかという作品。
最近めっきり減ってしまった洋画ですが、80年代から90年代はまだまだ洋画の方が多く、むしろ邦画の方がかなりマイナーでした。
そんなころに見ていた欧米作品の雰囲気をなんとなく思い出す作品です。

ヨーロッパの10代を描いた作品、それも第二次大戦中の。
今の日本人とは全く感性も価値観も異なる世界戦。
なんか最近こういう作品って本当に映画だけでなく目にする機会が日本では減りました。
それが良いことなのかどうかは今でもなんとも分かりませんが自分の子供含め、今の若い方が読んだらどんな風に感じるのかな?と思います。
いまこの手の雰囲気の作品がある若い方向けの作品って、実はアニメだけなのではないかな??とか感じています。単に私の守備範囲が狭いだけかと思いますが。
まあ本作はドイツを舞台にしただけで、海外作品ではなくあくまでも日本人が書いた作品なので当時の洋画とは全く立ち位置は違う訳ですが、すごく似た雰囲気を感じノスタルジックな気分(これをノスタルジックに感じるのは最低でも40歳以上かと思いますが)になりました。あくまでも昭和後期生まれの感想ですが。

良い作品なのかどうかは個々人の感性しだいとしか言えませんが、こういう世界戦をバックグランドにした人々が世界には今もいるという事を知る意味で、自分の子供には読んで欲しい作品。
面白くなくていいのでなんか感じて欲しいな…っと。

別に戦時中を美化したい訳ではもちろんなく、なんというかストイックというか純真というかそういう昔の欧米映画の雰囲気のつまった作品。
ヴァージン・スーサイズとかサイダーハウスルールとか。
いあやどちらも話は全く違うしアメリカが舞台でヨーロッパではないですがなんというか全体に漂う昔の欧米の雰囲気。どちらも特別面白かったとは記憶していませんが欧米人の価値観の源泉に触れる一端というかなんというか。

実写化して欲しい、もちろん欧米人キャストで…
売れない…ですね。

実は著者の22年の本屋大賞作、「同志少女よ、敵を撃て」もまだ読んでいないのですが、それも含めて著者の他作品を是非読んでみようと思える良い作品でした。


あとは表紙絵があまりにも「THE 早川書房」すぎる印象、まさにこれぞ早川SF、早川ファンタジー…な表紙絵なのがおもしろい…

花束は毒_5★

2026年08月30日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

素晴らしいタイトル回収。
そしてこの帯書きの「100%騙される」も秀逸!

カテゴリー的にはミステリー小説の様であるが、正直申し訳ないがミステリー小説としては2.5流ないしは3流かと思いかなり終盤まで読み進めておりました。

冒頭の中学生時代の描写の必要性もイマイチ…
なんか謎解きの途中過程もなにも特別なとこなく淡々と…
とってもとっても今一と感じた、同著者の角川ホラー小説大賞受賞作である記憶屋を読んだのに基づきアマゾンお奨めに現れなんとなく読みだしてはみたが…やはり失敗だったかな…と。

しかし最後の伏線回収はまさに帯の通り。
私もまんまと騙されました。

そして帯の「戦慄」の言葉選びもやはり秀逸。
私個人としては、この戦慄は騙されたことへの戦慄ではなく、伏線内容そのものへ戦慄。
この小説はミステリーではなくサイコパスホラーです。
そのサイコパス性への戦慄。
この作品こそ、ホラー小説大賞にふさわしいかったのでは?と思う作品。


これ以上のネタバレは控えますがこの作品を大賞に選んだ未来屋書店の皆さまの感性に感謝。
本屋大賞ではノミネートすらされなかったのに!

2025年は本屋大賞も未来屋小説大賞もどちらもインザメガチャーチを選出。
これは納得。
しかし本屋大賞ではノミネートすらされていなかった本作を読む機会を与えてくれた未来屋書店さん、実は近所で最大の書店は未来屋書店なのでもうすこし足を運ぼうかなと思いました。

BUTTER_4★

2026年08月26日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 柚木 麻子
  • 出版_ 新潮社 :2020年01月27日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/12/19
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2026/06/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_第7回野間出版文化賞(2025)
       (作品ではなく著者としての受賞)

2026年8月現在、日本よりも世界(主にイギリス)で大注目の日本作品。
っということで流行りに乗って読んでみました。

面白いというよりは
「興味深い」とか、
ちょっと古語ですが「いとおかし」
とかが適切な表現ではないかという感想の作品。

もちろん普通に面白い。
日本の結婚観、女性感、世界でも独特の学校文化、また老後や子育てという観点とても様々な社会問題や共感できる問題がちりばめられている。
著者が女性、私は男性と言う点から色々と考えさせられる良作。

エンディングは本作一人称の町田里佳の視点でとらえると単にハッピーエンドとも解釈できるし、本作最重要キャラであるカジマナの視点でとらえると所詮なにも変わらないという意味でシニカルにとらえる事も出来る。

個人的には今後来るであろう親の介護、また自身の老後について色々考えさせられた。
この点が一人称の町田里佳の視点で本作を読む際に、現代日本人が直面する介護問題に対して誰もがきっと思わずにはいられない葛藤を的確にとらえているのではないかと。
私自身50まじかで、さいわい(??)にもまだ介護問題には直面していないからの感想かと思う。
もっと若い方、既に介護に直面している方はまた違う感想を抱くのではないかと思わされる。


一方で月並みではあるがイギリスでの大ヒット(2026年8月時点で累計約50万部)、アメリカでも既に10万部越えという点でとらえた時、何がそんなに世界で受けているのかな…とやはり色々考えずにはいられない作品。
そういう意味でとても興味深い。

おそらくは女性視点てみた時のフェミニズムやらルッキズムやらの捉え方なのかなと。
日本の日常生活や特殊な学校文化などは海外ではあまり共感が得られるとは思えないが、女性らししさへの葛藤、外見・体重とおいしい食生活の矛盾、結婚や老後の幸福感の考え方については日本人も欧米人(特に英米といったいわゆる昔の言い方で言う先進国の女性)と一緒なのかなと。
私は男なので男性視点でとらえると、この本をイギリスの男性も面白いと感じるのであろうか…?っと。

ぶっちゃけてしまえば男性としてみたら正直個人的にはフェミニズムもルッキズムもどうでもよい。うまいもん食って体重維持できないのは至極個人の問題であり、そりゃ女性の方が男性よりしんどそうだなっとは思うが、逆も色々であり私は所詮これまでは昭和男子な考え方の人生であった。この点に関して、本書が英国女性に受けているであれば正直どうでもよいし、英国女性もうざいな…と思ってしまう。

ただ本作の中で個人的に一番共感を感じたのは、介護の果てには誰もが殺人者としての感情を抱くのではないか、または既に実質的には殺人者になっている介護経験者は多数いるのではないかという点。
老々介護の末の殺人、夫婦介護の末の殺人、どちらもニュースには頻繁に上がり珍しくもないのだが、改めて自分事としてとらえるとニュースになるのは氷山の一角であり多くの介護の水面下ではまさに深層的な見殺し状態、解放感という大きな問題がきっとあるな…と。
私自身はまだ介護未経験なためあくまでも勝手な憶測ではあるが、いままでそのように考えた事も思いめぐらせたこともなかった。
これから私も直面する予定の介護問題に対して色々考えさせられたという点で色々考えさせられた。

やはり感想は「面白い」ではなく「興味深い」、「色々考えさせられる」である。

以下ご参考。
➤Waterstones Book of the Year 2024
イギリス最大の本屋Waterstonesの書店員お奨め大賞。
日本でいうと紀伊国屋書店のキノベスとか未来屋書店の未来屋大賞ですかね。

Waterstones Book of the Year 2024 Winner & Shortlist
The 2024 Waterstones Book of the Year winner is Butter. See the full shortlist and longlist.

➤The British Book Awards – Debut Fiction 2025
イギリス出版業界で総合的(販売部数だけでなく話題性、文化性等、諸々)に決定される賞です。
日本では該当する賞はない気がします。
敢えて言うならば講談社による野間出版文化賞やら日経Trendyのヒット商品ベスト30とか、日経新聞の日経ヒット商品番付(東西横綱でてくるやつ)とかですかね。

Book of the Year – Debut Fiction Winner & Shortlist | The British Book Awards
Check out the 2025 winner and shortlist for the Debut Fiction Book of the Year at The British Book Awards

➤The Bestseller Awards 2025 (GOLD)
イギリスでの純粋な販売部数のランキング賞です。
一番上はプラチナなので、その下のゴールドです。
日本で近いのは日販(日本出版販売株式会社)やらトーハン(株式会社トーハン)が行っているベストセラーランキングですかね。

Butter — NielsenIQ Bestseller Awards
Asako Yuzuki


➤Books Are My Bag Readers Awards 2024
イギリスでのいやゆる読者投票である。
日本でいうと該当するような大きな読者投票ってあまりない気がします。

Just a moment…
Just a moment…

記憶屋_1★

2026年08月22日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★☆☆☆☆

続編として2、3、そして0まで作成。
コミカライズもされ、2020年には映画化。

10年前の作品とはいえ、若干期待して読んだせいもありますが、感想は…

思ったことは、
・ホラー小説ではない…
・40代後半で読んでも誰にも感情移入できない…
・記憶屋の設定も…


若い人向けだったのかな…
本作のコア・独特設定である記憶屋についても…
意味は理解できない不思議設定で勿論構わないのですがなんかあまりにも安直な設定と言う印象。
ジャンルとしてはラノベの方が適切かも。
でもラノベとしても勿論全然面白くは感じなかった。

恩田陸さんの6番目の小夜子とかあんな感じの怖さ(ホラーかどうかは知りませんが)を期待していたのですが。
もちろん、私が勝手に期待していただけなので作品に何も非はないのですが。

しいて言うならば、これをホラー大賞として選出した角川にものもうしたい気分。
まあ読者賞なので何とも言えないですが。
なんというか、読後感が今一…

記憶屋 あなたを忘れない
松竹株式会社の公式サイトです。当社配給の映画作品やアニメ・特撮の劇場作品、OVAおよびテレビ作品の情報をご紹介しています。

コンビニ人間_2★

2026年08月15日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

ちょっと期待外れ。
まあ10年前の作品なので、そこを考慮して読むべきだったのかも。

やはり芥川賞は難しい…わからん…
っと改めて思わされました。

世界40カ国以上で翻訳された10年前のベストセラーと言う意味では、日本だけでなく世界中の社会が病んでいるのかなー…とか
海外のコンビニって日本のコンビニとは全く違うからそれはそれで意味が分からないなー…とか
10年前は日本への外国人観光客ももっともっと少なかったから日本のコンビニが正しくイメージされている訳でもないしなー…とか
世界の読者からはどのようにとらえられているのかは少し興味がわく感想。


内容としてはデストピア作品というよりも、社会派作品・風刺小説という位な気が…
それも割とマイルドなやつ。

そんなに極端な世界線ではなく、主人公みたいな方は10年前も今も普通にいそうだし…

敢えて小説として描いたのが純文学的に画期的だったのかな??
文学、む、むずかしい…

私の感性には合わなかったということで。

ブティック_5★

2026年08月15日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★★

  • 著者_ 池井戸 潤
  • 出版_ ダイヤモンド社 :2026年05月13日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/06/26
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2026/05/13
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

とてもテンポがよく面白い。
一気読みが出来る本、純粋に娯楽小説として読みやすい本。

企業M&Aを舞台としたヒューマンドラマ。
なので、当然近いのは著者の代表作のひとつである「半沢直樹」であるが、あちらよりも全体の雰囲気が明るくより気楽に読みやすい。
(というか、舞台は東京中央銀行なので同じ世界線か…?)

50代まじかの感想としてはそりゃあこんなきれいごとばかりでは無いよとも思いつつも、こうあって欲しいなというストーリーに期待通りズバズバはまっていく感じが心地よい。

要するに勧善懲悪。
勧善懲悪なので特にどんでん返しとかは基本なく、意外性を期待する方には面白くないかも。


と、改めて感想を書いてみると、あれ?やっぱ「半沢直樹」と一緒では?っと思ってしまうがやはり本作の方が面白かった。あくまでも個人の感想であるが。

半沢直樹がドラマ化された2013年とは今は時代も違うのでドラマ化されるかはわからないが、ドラマ化したらキャストは誰かなと考えると少し楽しい。
今度は堺雅人さんではない…ことは間違いない。
なんせ設定がかなり若いので。
2013年の半沢直樹の時の堺さんでも無理かな…


3ヵ月前、2026年5月に出版されたばかりだが今後もっと売れるのではないかなと思える内容でした。

世界99_4★

2026年08月12日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

最近話題(??)のディストピア作品。
興味深くはありましたが、面白いかと言われると個人的には面白くなくはない…
っと歯切れの悪い感想。

どちらかというと上巻の方が好き。
上巻はデストピアというよりも、現代社会をとてもシニカルに表現していてここからどう持っていくのであろうと興味をそそられた。
世界99という自分の人格を上から俯瞰する視点はおそらく現代人の誰もが感じている事、そこは非常に面白い描写でした。


一方、下巻は完全なデストピア空想設定世界に振り切ってしまい、この世界99という視点よりもなんかデストピア設定の話ばかりに終始してしまった感じ。
この世界観設定の全体の雰囲気を面白く感じられる人にはとても面白い作品なのだという事は理解できるが、私はそうではなく、この世界設定に対して面白く感じる所はなく、なによりも最終的に下巻はストーリーがつまらない。
とくにエンディング…
なにも驚きもひねりもない…という感想でした。
でもこの世界観が独特で好きと言う方々がいるであろうことは理解できます。


デストピア設定の話って日本では従来少なく、微妙な洋画は子供のころから多々見てきた気がしますが、それを日常世界の現代日本に落とし込んでいる点は興味深い作品なのかなと。
デストピアの方ではなく、世界99という自信を俯瞰する本心の方の話にもっとフォーカスして下巻を書いていただきたかった。

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ありか_5★

2026年08月08日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★★

この作品が良い作品と感じれれる側で良かったと思える本。
これぞノスタルジーのオンパレード作品。

子育て経験で人を分類すると以下の3種類の分け方が出来ると思いますが、

  • 子育てが好きな人
  • 子育てが嫌いな人
  • 子育てをしたことがない人

本書はこのうち子育てが好きな人にとって、自分の子育て経験を感慨深く思い出せる良作。

一方で子育てが嫌いな人、子育て未経験の若い方にはあまり思う所のない作品かも。
むしろ嫌悪感さえ抱くかも。

世の中で子育てが好きな人と嫌いな人との割合がどれくらいかはわかりませんが、仮に半々とすると、昨今は生涯未婚率が20%を越えている事とも併せると、日本人の5人に2人だけがこの作品を感慨深く感じることになります。
意外と少ないのかも、だから本屋大賞でも7位と中途半端なのかなと。
でも、この作品を自分は良い作品と感じられる側で幸せだな…という作品。


子育てで得られる尊い経験が随所にちりばめられているのは勿論なのですが、子育てが嫌いな側についての描写もとても興味深い。

  • 子供が2歳の時に浮気で離婚した夫
    子供に興味がなく、何事にもいいかげんなだけ。
    結婚する前から浮気性。
    一方で何事にも偏見はなくおおらかで公平、友達も多い。

  • 娘にお金をせびる母親
    単に一般的に子供がすきでないだけ。
    子供が生きるのに必要な世話はちゃんとしている。
    頻度は少なくても子供にプレゼントもあげている。
    自分が生活できるだけの仕事もしている。
    暴力も振るわない。
    でもおそらく愛情は持っていない。
    子供らしい子供は嫌い。
    おカネもせびる。

この二人、最初はたんなる毒親の典型として描いているのかなと思ったがそうでもないのかなと中盤~後半では色々考えさせられる。
私は自分の親も、私自身もが子育てが好きな側なのでもちろん共感は出来ないが、おそらくこういう人はたくさんいるよね、別に大人として接する分には全然悪い人でもない場合もあるよなと。


子育ての感慨深い側で個人的に印象に残ったのは
「ダントツ1位で大事なもの(子供)がいる」
という表現。
あまり意識してこなかったが、まさにこの通り。
特に子供が小さかった頃は本当に。

PRIZE-プライズ-_2★

2026年08月02日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

う~ん、おもしろくはない…
やや期待外れ…

個人的には大好きな作家さん。
若い頃は天使の卵もおいしいコーヒーの入れ方も大ファンです。
もちろんその手の恋愛小説ばかりを書く作家さんではない事は十分承知しています。

本屋大賞第3位という事でもちろん期待して読んだわけですが、今一面白さのポイントがわかりませんでした。
作中にまさに本屋大賞を選ぶ側のカリスマ書店員さんが描かれたりしているのもこの受賞に影響してしまっているのではないかと邪推してしまいたくなるような作品。

まあ逆に言えば、そう思わせる事も著者の狙いなのかも…とも。
そうだとしたら手の上で転がされているのかも知れませんが。

この作品で何を伝えたかったんでしょうか…?
直木賞受賞作家である彼女がこれを書く意味も…
逆に本屋大賞はまだとっていないけど…
性暴力の設定の必要性…

作中でもタイトルの重要性も述べられていましたが、だとしたら本作のタイトルはそれこそなんなのかなーと。

最後も…なんかどこかできいたような感もいなめない…

やっぱり、うーーん、という読後感のみが残ります…

朝が来る_2★

2026年07月27日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 辻村 深月
  • 出版_ 文藝春秋 :2015年06月15日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/09/19
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2018/09/04
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

特別養子縁組やら不妊治療やらに人生で縁がなかった方にはおそらくあまりピンとこない作品。

描かんとしている社会問題の背景や闇について想像はつくものの、かくいう私もその縁がなかったうちの一人であるため、たんたんと進む本作に対しては何も思う所は得られなかった。

勿論、出版翌年の2016年には連続テレビドラマ化、そして2020年にはコロナ渦とはいえ映画化までされたわけなので、その当時既に直木賞を受賞済で人気有名作家の一人であった著者の作品として一定の話題性はあったのかと記憶しているが、やはり正直面白くないと言わざるを得ない。

社会派作品に対してエンタメ性や面白さを追求する必要はないのだが、やはりたんたんとし過ぎている感は否めない。
社会の実情はそんなドラマティックな事ばかりではなくこんなものんであろうというのも分かるのだが、著者の生い立ち・人生は勿論知らないがこの手の社会問題を万人にクローズアップしたいならばもう少し関心のない人向けに話を寄せても良かったのかなという感想。


一方で、養子縁組や不妊治療といった内容に共感が得られる方にとっては全く違う感想を抱くのだろうなと思った作品。

傲慢と善良_4★

2026年07月26日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

自分の妻、過去の恋人たち、自分の両親、そして自分自身についても傲慢と善良どっちのタイプであっただろうと考えられずにはいられない作品。
また著者の辻村さんに対しては本当に色々なジャンルの作品を書かれると感嘆せずにはいられない作品。

作中で示唆される所の傲慢と善良の男女、または人間性。
別の言葉で言い換えるならば、やはり近いのは陽キャと陰キャだろうか。

勿論、世の中この二つで明確に分類できるものではなく、誰しも陽の部分と陰の部分を両方持っており、時期やコミュニティーにより自然と使い分けているものだと思う。
しかしそのぞれぞれの表と裏の両方がともとても上手く描かれた作品であり、色々と過去に思い当たる所が多く、とのかく入り込みやすい。

また育った地元に残り続ける人と、地元から離れる人の心情をこれまたそれぞれ的確に描かれているのもとても面白い。
著者自身は顔も公開されてい著名人なわけなので当然、地元を離れた側。
そちらよりの描写であることは否めないのかなとは思うが、私自身もそちら側(地元を離れた側)なので、年を取る程同じようなことを思う機会は増えるなーと共感する事が多いなと思う50間近の今日この頃である。

私が今まで知らなかっただけで2024年には映画化もされており、各種賞も受賞した有名作。
まだ読んでいない方は是非おすすめ。
おそらく30代以降の方であればどの年代で読まれても何かしらの共感が得られる昨比ではないかと。

ただ一点…最後は微妙…え?なにこのエンディング???
なんか中途半端感が払しょくできない読後感…ということで★4つ。

イン・ザ・メガチャーチ_4★

2026年07月19日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

ようやく2026年本屋大賞読みました。

色々日本の現代、またオタク、推し、日本人の世界でも特殊な宗教観について改めて考えさせられる本でした。

今までこういう視点で日本のオタク文化(推し文化)を捉えた事がなかったが改めて言われるとスゴク納得。
まさにタイトル通りで、我々日本人は巨大な推しという教会に入信しているのかもとは思わずにはいられない作品。
だから海外の宗教観と日本人はことなっているの…とか。
アニメ文化やその他推し文化は最終的にこの方向に行ったらやばいのか…とか?

私もごく平均的な日本人(のはず)。
これまで40数年の人生で宗教についてなんてまるで考えた事がなかったが、大学の一般教養で「〇〇宗教学」ってとったことあるなー。
こんな内容を教えてくれていたら面白かったのになー。
いや、20代前半の学生の頃に聞いても何も思わなかったかも…?
とか色々思い馳せました。
もっとも、大学の〇〇宗教学の内容は勿論、何一つ覚えていませんが…

私は2026年現在、40代後半なので主要登場人物ていうと父親として登場する久保田慶彦にどうしても感情移入してしまうが、それぞれの世代、性別で印象の異なる本かも。
驚いたのは著者である朝井氏がまだ30代である事。
久保田の心情描写があまりにも身に思い当たることだらけで、確実に著者は同年代であろうと思っていだが、正に脱帽とはこの事であった。

40代の方、お勧めです!!

本屋大賞(1位)というのも納得の一冊。
先週読んだ本屋大賞10位の「さよならジャバウォック」があまりにも読後感悪かったため、とても対照的な感想。


また最後に驚きなのが、本作まだ文庫本も出ていないのにAmazonオーディブルの聞き放題対象になっていること。
昨年もAmazoオーディブルと本屋大賞のずぶずぶ感について記事を起こしましたがいや今年も大概…
まあオーディブル利用者の私としては嬉しい限りですが…

Amazon Audible x 本屋大賞|本屋大賞読む(聴く)ならAudible
本屋大賞はAmazon Audibleでほぼ無料で聴けてしまう。2025年の本屋大賞ノミネート作品は10冊中、6冊も聴き放題に入ってます。

さよならジャバウォック_1★

2026年07月12日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★☆☆☆☆

  • 著者_ 伊坂 幸太郎
  • 出版_ 双葉社 :2025年10月22日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/06/19
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2025/10/22
    (読み放題対象外)
  • 受賞_本屋大賞2026 第10位

あくまでも個人の感想ですが正直期待外れもいい所である作品。

ストーリーは2流漫画、ないしは2流アメリカ映画。
特に感情移入するようなキャラも出てこない。
一部、脳科学とか病気といった内容であるが、そこも特に目新しくない。

著者の他作品と比べて…


とはいえ全国の書店員の方が選んだわけなので私の感性の方がずれているという事であろうが…
なんせ捉えどころのない作品であった。

もしくはジャバウォックのオリジナルである鏡の国のアリスを先にちゃんと読んでおくとまた違うのであろうか…

2000年頃に少年サンデーで連載されていた漫画「ARMS」にもジャバウォックが登場していたが、作品としてはあちらの方がよほど面白かった。
あちらは確かに1流漫画だったと思い出さずにはいられない40代後半の今日この頃…

マカン・マラン – 二十三時の夜食カフェ_3★

2026年06月25日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

是非こんなカフェ(深夜営業の夜食食べれる所)に行きたいと思わせてくれる本。

人それぞれかとは思いますが、個人的には40代後半でこそ行きたいと思えるお店。
まあ作中では20代(おそらく)のお客さんなんかも描かれていますが、やはりこういうお店に行きたくなるのは40代後半ではないかと。

要する落ち着けるごはんもお酒もおいしいお店。
しずかにおいしい夜食を少し食べたい、たまにお酒も飲みたい。
たまに少しだけしゃべりたい。

でも求めているのは愛想のいいおかみさんではないし、ましてや若いホステスさんでは当然ない。
そしてシックなバーのマスターでもない(マスターは一番イメージ近いけど)。

基本は自称コミュ障、一人で美味しくが好き、でも家族以外ともたまに気さくにしゃべりたい。

こんな人、結構いるのではないでしょうか。
そんな方が行きたくなるお店が描かれています。

要するにおかまバー?おかまカフェ?
作中の呼称を使えばドラァグクイーン(華やかな衣装やメイクをまとい、「女性らしさ」を誇張・表現してパフォーマンスを行う人物)が経営する深夜カフェ。

私ならば金曜日の夜に通いたい。
できれば家の近所が良い。
まあ我家の近くにはありませんが…
遠くでもいいお店は知りませんが…

そんなお店の話です。



ここまでならば4★、いや5★でもいい作品なのですが3★。
なんか最後が中途半端な話でした…残念…

っと思っていたら、私が知らないだけで続編シリーズ多数ある人気シリーズの1作目なのですね。
それならば納得。
まあでも1作目単体では3★。

シリーズ続きを読みたくなるという点では5★。

本作自体は2015年の作品、2026年現在ではもう10年前の作品。
私が知らなかっただけで、おそらくご存じの方は多い作品なのかと。
ただ急にお奨めに出てきたのは、10年経ってやっと広く人気が出てきたという事なのですかね。
2025年11月に文庫化、そして今年2026年にうつのみや大賞2026 文庫部門 大賞 を受賞と。
いやこのうつのみや大賞って全然知りませんでしたが、要するに北陸地域限定の本屋大賞という感じの賞なんですね。
それだけで面白うそうなシリーズであることはきっと間違いなし。
他のうつのみや大賞の過去受賞作も是非読んでみようと思いました。

うつのみや – 知性と情操をお届けして140年。金沢を本店に石川、富山、福井のネットワークを通じ、本・文具・CD・DVD・楽器の販売とカルチャー教室の運営をしています。
知性と情操をお届けして140年。金沢を本店に石川、富山、福井のネットワークを通じ、本・文具・CD・DVD・楽器の販売とカルチャー教室の運営をしています。

君が失くした「恋」の相手_2★

2026年05月31日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 伴田 音
  • 出版_ 双葉社 :2026年01月14日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/05/15
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2026/01/14
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

同著者の「彼女が遺したミステリー」同様にとても微妙な読後感の作品。

殺人未遂。
犯人は想定内…
ミステリー要素は今度こそゼロ。

おそらく作品的に一番のポイントであるびっくり設定は…今一、ミステリーとしてのポイントはわからん…なんのためにこの設定が必要なのか…

単に話題性を取りたいのかとも邪推せざるえない感すら漂う…
もしくは、著者の伴田さんは93年生まれとのプロフィールなので2026年現在で33歳。
おそらく女性かと思われるがひょっとしたら男性ないしはLGBT?

何か所か感じた違和感は最後のびっくり設定で回収はされましたが…

「彼女が遺したミステリー」と同様にキャラ設定・人物描写はそこそこ魅力的。
でもなんか中途半端なエンディング。
素人ながら普通に恋愛小説にして頂いたらもっと面白いかもと思ってしまいました。

夫のカノジョ_3★

2026年05月17日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 垣谷 美雨
  • 出版_ 双葉社 :2013年10月01日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/04/24
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2013/10/06
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

「母親と言うのは自分の子育てを振り返っては反省し、後悔し、一生涯その罪を背負って生きていくものだ」

これが個人的にとても印象に残った文言…


既婚男性、特に子供がそこそこ大きい男性が読むと面白いかも。
要するに私の事であるのだが。

妻の視点で見た時の子育て観、夫の仕事観を、改めて振り返る点が多いかもしれない秀作。
現在2026年と、出版当時の2013年で大分社会観は変わったところはあると思うが、それでも色々考えさせられる作品。
妻について、自分の仕事について、夫婦双方の両親について。

とまあ、ごたくは並べてみたもののそんなに小難しい話ではありません。
現実的であるかどうかはともかく、コメディーとして面白い作品でした。


10年以上前、2013年の作品でその2013年にTBSでドラマ化されています。
主演は川口春奈さんと鈴木砂羽さん。
私個人の印象としてはあきらかにミスキャスト。
ドラマではなく小説をお奨めする。

未来_4★

2026年05月09日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 湊 かなえ
  • 出版_ 双葉社 :2018年05月19日
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/11/17
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2021/08/05
    (読み放題対象外)
  • 受賞_日本ど真ん中書店大賞2018

とても彼女(湊かなえ)らしい作品。

  • 全編を通して暗い雰囲気(悪い意味ではないです)
  • 同じ内容を違う視点でどんどん描いていく多視点叙述
  • 曖昧なエンディング

シンプルに面白いです。
子供の視点、大人の視点、女性の視点、男性の視点…
どんどん引き込まれました。

「未来」というタイトルは凄く納得。
でも、この未来は明るくも暗くもない。

どう考えてもハッピーエンドな内容ではないのですが、それでも前向きな終わり方に感じる。
この辺が「告白」なんかとは違う所。
不思議な読了感の作品。

彼女が遺したミステリ_2★

2026年04月14日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 伴田 音
  • 出版_ 双葉社 :2024年01月10日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/01/31
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/01/10
    (読み放題対象外)
  • 受賞_双葉文庫ルーキー大賞(2023)

タイトル通り既に亡くなってしまっている彼女との話。

う~む。
タイトルからしてお涙頂戴な点が出てくるのは当然想定範囲内。
ミステリーとしてどうかと言われるとまあ、なんか新しいっちゅあー新しい(?)

双葉文庫ルーキー大賞の募集要項は
「日本語で書かれた広義のミステリー及びエンターテインメント小説・時代小説」
とのこと…

確かに広義のミステリーではあった。
亡くなった彼女のキャラもそこそこ魅力的でもあった。
ミステリーというより普通の恋愛小説な感じが強かった。

でもなんか物足りない…
っというか感情移入できないというか…
どうでもいいが、わたしが先日49歳になってしまったからだろうか…
若い人の恋愛小説はもう読めないか…
感性が昔と違うのかな…
いやいやそんなことはない!まだまだラノベはたくさん読んでいる!
っと思わずにはいられず少しもの悲しくなる作品でした。

青ノ果テ_2★

2026年04月13日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 伊与原 新
  • 出版_ 新潮社 :2020年01月27日
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/04/14
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2020/02/01
    (読み放題対象外)
  • 受賞_-

青春ものである。
田舎の高校生の話。
勝手なイメージですが現代の高校生ではない気がする。
昭和後期~平成初期位のイメージ?
いやそれは私の事なので違うか…?

著者の伊予原さんは現在50代、私よりも少し上なはず…

宮沢賢治をもっと知っていたら…
銀河鉄道の夜くらいは真面目に読んでいたら…
(いや小学生の自分にはアニメでは見たんですが…)

いや、奇麗な田舎の高校生活が思い浮かんだんですが、今一なんかは入りこめませんでした。
私も千葉県の真ん中らへんの育ちなので、そんなに都会育ちでもないのですが…

私の読解力不のせいですがタイトルの「青ノ果テ」の意味も分からなかった。
「ノ」と「テ」がカタカナある事も含めて。
うーむ、伊予原さんの作品とは相性が悪いのかも…
先日読んだ直木賞受賞作の藍を継ぐ海も似たような感想だったなー。。。

蛇足ですが「青ノ果テ」と「藍を継ぐ海」と表紙絵が似すぎと思ったのは私だけではないはず。

ハピネス_2★

2026年04月12日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 嶽本 野ばら
  • 出版_ 小学館 :2006年07月14日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/03/07
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2010/07/11
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

余命少ない若い女性との交流を描くいわゆる王道ストーリの一つ。

2006年の作品なので今となっては、その中でも比較的古いもの。
何故今更読んだかと言うと、当然アプリで出てきたからではあるが、知りませんでしたが一昨年2024年に映画化されていたからですね。

あくまでも40代後半で読む前提での感想としては、ちょっと王道過ぎかなと言う感想。
まさに可もなく不可もなくというのが正直な所…

唯一感情移入出来る所は、やはり父親としての視点。
一番最後の花の色にこだわるシーンは私も丁度高校生の娘を持つ身としては至極共感せずにはいられなかった。
ただそれも、現代の感覚では今時はそんなこという業者もいないのではないかなと言う違和感。
ただ20年前、2006年出版という時代背景を考えると確かにそうであったかもしれない。
20年前にこの作品を読んでいたとしても、その当時はまだ独身だったのでそんなこと思わなかったとは思うが…

若い頃に読んでいたら違った感想を抱いたかも。

この手の話は有名どころで言うと、古くはノンフィクションとして中高生時に読んだ記憶のある一リットルの涙(1982年)なんかがすごく有名な気がする。
勿論タイトルも忘れていたのでネットで調べましたが、これは勿論、作中の主人公と同年代で読んだためかなり印象には残っている。
おそらく日本でこの手の話が広がった最初の作品ではないでしょうか。
書籍発行が1982年なのに対して、私が中高生の頃、即ち1990年前後、まだネットの無い時代に長い事売れていたのというのは、数字での記録以上に日本人の記憶に残っている作品である証拠なのかとも…昭和後期の作品。


続いて2001年の世界の中心で愛を叫ぶ。
これは映画(長澤まさみ)、TVドラマ(綾瀬はるか)でダブルで売れたが印象強い。
メディアミックスでの成功作品。
小説は映画とドラマの間で読んだと記憶しているが、珍しく映像の方が面白かったという記憶。
まあ若かったので映像の方はかなりメディアに乗せられてはまりました。
長澤まさみさん、綾瀬はるかさんのそれぞれ出世作と思います。
どちらも売れるって本当に珍しい作品。


そして2006年に出たのが、本作ハピネス。
正直当時も知りませんでした。
まあ、だから今更映像化されたのではないかと邪推してしまいます。

というか、
君の膵臓を食べたい(2019年アニメ映画化、2017年映画化、2015年書籍発行)…
余命10年(2022年映画化、2007年書籍発行)…

とそれぞれの映画化の成功に便乗して…
っと思わずにはいられないのは年取りすぎたせいだろうか…

当時読んでいれば、もっと面白く感じたかもしれませんが、2026年の現在の年齢では上記の通りの感想。


もっとも、君の膵臓を食べたいなんかは当時小学生だった娘に勧められて、娘と話すために読んだわけだがこれは結構面白かった。

単純に私の感性がこのハピネスの主人公たちの世界観と会わないだけかもしれない…

っという感じで歴代の同系統の作品と比較という観点で読むと同年代のご同輩にはまた違った面白味があるかもという作品でした。

映画『ハピネス』| デジタル配信中/Blu-ray好評発売中
窪塚愛流・蒔田彩珠が主演を務める、嶽本野ばらの原作小説「ハピネス」を映画化。デジタル配信中/Blu-ray好評発売中
映画『余命10年』オフィシャルサイト
6/24 先行デジタル配信、7/22 ブルーレイ&DVD発売。小松菜奈×坂口健太郎W主演、映画全編をRADWIMPSの音楽で紡ぐ、涙よりも切ないラブストーリー!
映画『君の膵臓をたべたい』の感想・レビュー[208544件] | Filmarks
レビュー数:208544件 / 平均スコア:★★★★3.7点
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」Blu-ray&DVD2019年4月発売!
原作累計260万部突破の大ヒット小説 待望の劇場アニメ化!衝撃的なタイトルから予測できない「僕」と桜良の儚い物語が劇場アニメーション映画として全国公開。劇場アニメ『キミスイ』Blu-ray&DVD発売決定!

藍を継ぐ海_2★

2026年03月31日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 伊与原 新
  • 出版_ 新潮社 :2024年09月26日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/07/11
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/09/26
    (読み放題対象外)
  • 受賞_直木賞2024下半期

おもしろくなくはない…
何とも歯切れの悪い感想…

直木署受賞作という事実がハードルを上げている感は勿論否めない。

帯等で「科学」が強調されるが、少なくともそこは普通。
確かにどの話にも科学が絡んでくるがいわゆるサイエンスミステリーとかそういう要素は一切ない。

ただ、5つの短編どれもが、なんとなく同じ世界観にいる感じを受ける。
そしてどれもスゴク情景がきれいに浮かび、なんとなく人物像も想像が掻き立てられる。
すなわちスゴク没入感のある話ばかりではある。
そういう意味でとても技術が高いのだと思われる。
だからこその直木賞か?

だが面白いという印象は残らなかった。

短編ではなく、どれか一つに絞り長編としてだったならば面白いと断言できたのかもしれない。

さよならドビュッシー_3★

2026年03月05日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 中山 七里
  • 出版_ 宝島社 :2010年01月08日
  • 配信_
    Amazon Audible:2026/02/27
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2011/01/06
    (読み放題対象外)
  • 受賞_第8回(2010)このミステリーがすごい_大賞

約15年前の作品。
2013年1月には映画化もされているそうな。
橋本愛主演。
NHKあまちゃんでブレークしたのがこの直後の2013年4月~9月。
ブレーク直前の橋本愛を見るという点で映画の方が興味深いかも…

うーむ、ミステリーとしてはイマイチ…
っというのが48歳現在での正直な感想。
15年前の作品という事を考慮してもミステリーとしては…
犯人は基本想定通りな安易な展開かと。

でもピアノ教師の岬洋介のキャラクターはとても立っている。
このキャラが人気出るのは納得。
彼を軸に、この後岬洋介シリーズが刊行されたのは納得。
そちらを読んでみたくなるという意味で3★。

リバース_4★

2026年02月15日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 湊 かなえ
  • 出版_ 講談社 :2017年03月15日
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/11/15
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2017/03/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

いい意味で湊かなえっぽくない。
勿論、決して明るい話ではないのは当たり前なのですが、なんというか全編を通していつもの彼女の作品にあるなんというか、圧迫感というか、暗さというかそういうのが無い。

でも最後はちゃんとミステリー。
もう途中から、犯人というか事件の全貌はだいたい分かり易い感じになっていて、なんかすご~~く普通のちょっと暗い青春もので終わるのかと思いきや、一番最後の数行でミステリーにしたっていう感じでしょうか。
そこにもっていくための伏線だったのかーーと色々納得しやすく、ある意味スゴクすっきりするミステリーでした。

52ヘルツのクジラたち_3★

2026年01月23日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 町田 そのこ
  • 出版_ 中央公論新社 :2020年04月18日
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/12/12
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2023/05/25
    (読み放題対象外)
  • 受賞_本屋大賞2022_第1位

おもしろくなくはない。
中途半端な感想な理由は本屋大賞1位の冠。
期待しすぎ…

っという色眼鏡なしで読んでいればきっともっと面白かったのかと。
そこそこは面白かったわけなので。

ただ全般に特に目新しさがない。
52Hzのクジラの話の神秘性だけが印象的ではあったがそれ以外は何か聞いた事あるような話に感じてしまうのはやはり年取ったせいか…

氷点_4★

2025年10月05日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 三浦 綾子
  • 出版_ 朝日新聞 :1965年
  • 配信_
    Amazon Audible:2022/12/19
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2023/06/21
    (読み放題対象外)
  • 受賞_朝日新聞1千万円懸賞小説_入選

名前はずっと昔から知っていましたが48歳にして初めて読みました。

なんとも感慨深い作品という印象。
おそらく世代によって全く感想も面白さも違う作品ではないのかと。

1977年生まれの私の感想はなんと王道な昭和2時間ドラマ!!

もうこの一言に尽きます。

初版が1965年、即ち昭和40年ということを考えると、その後のいわゆる日本のサスペンス・ミステリー2時間ドラマの基礎を築いた偉大な作品であることがもう作品の節々から感じられます。
いやゆる火曜サスペンスとか水曜ミステリーとかあの手の奴です。
毎日のようにどっかのチャンネルで2時間ドラマやっていた時代。

全体で思い描かれる、物語の情景がもう完全に昭和2時間ドラマ!。
まあオーディブルで聴いたせいもあるかもしれませんが効果音もかなり聞いています。

そして何よりストーリーがもうベタ過ぎるのですが、それは今読むからであって昭和40年まだ戦後20年、戦争経験者の方々が40代位になった頃の日本でこのストーリーが展開されたとなるとさぞやすごかったのかもと思わずにはいられません。

一方で完全なる戦後世代の私にとっては↑の様な感想。

現在の20代の方とかが読むとまた全く違った印象を持つのではないかと、一週回って新しくもあるのではないかと思わずにはいられない。
ちょっと言葉の言い回しが昭和初期のまだ難しいものも含まれますが、そこも含めて面白いのかと。若い人にこそ読んでもらいたい。

平成になってからも浅野ゆう子さん(2001年)や石原さとみ(2006年)さんとかが主演でドラマがやっていたのは記憶にあるのですが、当時20代の私は一切見てきませんでしたので本当に今更ながら新鮮な印象を受ける作品でした。

塀の中の美容室_3★

2025年06月01日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 桜井 美奈
  • 出版_ 双葉社 :2018/09/12
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/04/25
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2018/09/13
    (読み放題対象:無料体験登録)
  • 受賞_

期待は禁物…
結局、なぜ服役したのかが明かされないので、ものすごく消化不良な作品だった。

服役中の美容師(厳密には服役中に美容師になった美容師)の関係者、その姉、客、美容師講師等、周りの人間描写を描くストーリーなわけだが、いまいち全体のストーリーがはっきりしない。

オムニバス形式といえばそうなのかもしれないが、なんせどの話もなんか歯切れが悪い。
服役理由が明らかにされないのが原因かはわからないが、最後は出所までしているのになにも落ちが無いという感じであった。

2025年8月にWOWWOWドラマ化とのことだが、さてどうであろうか…という印象。
キャストも受刑者かつ美容師の葉留を女優の奈緒が主演ということだが、そもそもこの作品の主人公は葉留ではない気がするが…
WoWWOWというのも…な

図書館のお夜食_2★

2025年05月18日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 原田 ひ香
  • 出版_ ポプラ社 :2023/06/21
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/10/04
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2023/06/21
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

捉えどころがなかった…
フィクションとしても個人的に共感できるところがまったくない。

書店員、図書館司書、古書店屋という職業に限っていえば共感するところの多い作品なのだろうか?
まあ、本に携わる職業というのがそれしかないのかとも思ったりもしたが、書籍編集者とかそれこそしばらく前にちょっとはやった辞書の編纂者といった職業もあるし…

夜しか営業していないプライベートな不思議な図書館という設定は面白いような気も最初はしたが、話がいまいち入り込めなかった…

タイトルの夜食の必要性も…
最後は金持ちの道楽…てきな落ちも…

ちょっと奇をてらい過ぎているという印象であった

タカラモノ_3★

2025年05月17日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 和田 裕実
  • 出版_ 双葉社 :2019/06/12
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/10/25
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2019/06/13
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

結局、娘がタカラモノという話。
見る角度を変えると水商売の母も、酷い父も結局は娘を大事にしていたという。

読み終えてから、前半を思い返すと、酷い母親・父親の描写がちょっと不自然な感じもしたがまあ、それなりにおもしろかったか??と思わなくもないが、間違いなく記憶には残らないであろう作品。

臆病な僕らは今日も震えながら_3★

2025年05月12日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_汐見 夏衛
  • 出版_ 実業之日本社:2021/12/03
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/09/06
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2021/12/03
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

ベタだけどまあまあおもしろい。
前半ちょっとしんどい…という感想。

移植による記憶の伝播もの…といってしまえばそれまで。
移植モノと知らずに読んでいたので、最後にあーと納得したが、移植モノと知ってよんでいたら面白味半減だったかも。
そういう意味では移植の話が出てくるまでは若干ミステリーみたいで面白かった。

イマイチのめり込めなかったのは、登場する人物のキャラが主人公の二人であるきららと景の二人含めて少し弱かったからか?
きららの母の人物描写がもっとあったら感情移入しやすかったかも…
というのは私が高校生の親の様な世代だからかもしれないが、やはり少しもの足りない。
特に景の母についてはほとんど描写がなかったし。

まあもちろん、あくまでも主は移植にまつわヒューマンドラマではなく高校生の二人(というかメインはきららのみ)の心の葛藤と変化を描こうとした作品かもしれない。
そういう意味で見ると、やはり私の年齢が問題なのかも。
とにかくイマイチ感情移入ができなかった。

全然関係なかったが自分の子供に昔読んであげていた「にじいろのさかな」の絵本が頭をよぎる作品だった。

あの日に亡くなるあなたへ_4★

2025年05月04日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 藤ノ木 優
  • 出版_ 小学館 :2022/08/05
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/11/08
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2022/08/05
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

過去につながる電話…その設定だけ見ればよくあるはなし。

これを最後、結局ハッピーエンドにもっていくのは意外(??)と珍しいのかな?との感想。
自分が40代後半で子供に思う事として色々思う所は色々ある作品。

まだ20代の翔子の母親としての心情と若くして死ぬことへの葛藤、父親であるひろしの当初の想い、妹の秋穂の幼さ、先輩医師である藤堂と冴子のイケてる感じ、魅力的なキャラが多い。
家族間それぞれの想い、産婦人科医の想い…

ドラマ化、映画化されていないようであるが、される折にはキャスティングにかなり苦慮しそうな良作。

君の顔では泣けない_3★

2025年05月04日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 君嶋 彼方
  • 出版_ KADOKAWA :2021/09/24(文庫:2024/06/13)
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/08/30
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2021/09/24
    (読み放題対象外)
  • 受賞_小説 野生時代 第12回 新人賞

基本は男性視点での性の入れ替わり人生。
漫画や映画で昔からよくあるが、最後までもとには戻らない前提で30歳の時点から始まっているのが少し斬新なのか?

著者自身が男性であるからとは思うが、男性視点での(入れ替わりの)女性人生を描いているようでいて、結局の所は入れ替わった相手への精神的な依存(恋愛ではない)を描きたいのか、はたまた入れ替わってしまい実際には交流ができない本当の家族との葛藤を描きたいのか…?

ポイントがいまいちよくわからなかった。

巻末のサイドストーリーの女性視点での入れ替わり男性側の描写もイマイチ何のためにあるのか…
かたちよくまとめた感だけあるが…全体につかみどころがよくわからなかった。

誰かがこの町で_3★

2025年05月03日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 佐野 広実
  • 出版_ 講談社 :2022/01/27(文庫:2024/11/15)
  • 配信_
    Amazon Audible:2022/06/10
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/11/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

1人称である真崎のキャラクターがメインの作品。

その割には真崎自身の過去はメインの住宅街とは関係ないので、冒頭で過去が少し出て以降は、最後に元勤め先を告発するまで何もなかったのがちょっと残念。
もっと真崎の人生をつっこんで掘って欲しいと感じた。
真崎家の父と娘、夫と妻の方がもっと知りたいと。

街の住人の異常性自体は、なんだかんだどっかで聞いたことあるような村八分感から逸脱していないのでそこまで印象的ではなかった。

悪い夏_3★

2025年05月01日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 染井 為人
  • 出版_ KADOKAWA :2017/09/29(文庫:2020/09/24)
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/12/22
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2020/09/24
    (読み放題対象:無料体験登録)
  • 受賞_ 第37回横溝正史ミステリー大賞 優秀賞

ミステリー……ではない。
まあゼロではないがミステリー要素はほとんどないのでミステリー大賞というのはよくわからない。

生活保護、不正受給、風俗斡旋、こんな世界が実際に結構あるんだろうなーと思わされる描写が全体的に印象的だが、全体的にびっくりするような展開はなく平坦なイメージ。
たんたんと暗いはなしが最後まで続く感じ

最後の宮田有子と高野の不倫関係ははちょっと不自然感がぬぐえない。
まあ途中でじゃっかん伏線っぽい感じはしたが結構ざつな感じがした。

ドラマ化までしたようだが正直いまいち…

死んだ山田と教室_3★

2025年04月24日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 金子 玲介
  • 出版_ 講談社 :2024/05/15
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/02/14
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/05/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_ 本屋大賞2025_第9位、第65回メフィスト賞(2023)

うーむ、中途半端な作品。

前半半分はただただくだらない…
何の話だかわからない…

中半から少し友情ドラマになったが、最後は結局なんのひねりも、種明かしもない。

中途半端…としかいいようがない。

人魚が逃げた_2★

2025年04月20日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 青山 美智子
  • 出版_ PHP研究所 :2024/11/14
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/02/14
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/11/12
    (読み放題対象外)
  • 受賞_ 本屋大賞2025_第5位

全体のストーリーを通じての王子と人魚の必要性が今一わからなかった。

単純に各章を短編として読むならば良いはなしも。
特に2章(町は豊か)の娘から母への一言
「お母さんは毎日を毎日つくってくれた」
はとてもいい言葉だと感じた。

ただ人魚、王子は奇をてらっただけにしか読み取れなかった。
それとも王子が二人いる事に気が付いた?という、単に伏線ですよ…的な。

うーむ

老害の人_4★

2025年04月19日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 内館 牧子
  • 出版_ 講談社 :2022/10/17 (文庫:2025/04/15)
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/03/21
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2025/04/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_ 無(ミリオンセラー)

私も40代後半。
まさに老害の入り口がみえてきたところ…
認知症の初期症状?
「んーあれ、あれ、」っと単語が思い浮かばず自分でももどかしいと感じる事がちらほら…

これが無視式になるとまさに初期の老害であろう…会社の上の方にたくさんいますが自分も他人ごとではないとまだ感じられている今日この頃…

とても色々考えさせられる内容でした。
まあ話自体は悲しいシーンもコミカルに、テンポよく描写されていましたが、まあまさに80代の自分の両親や自分の10年後、20年後を考えずにいられない…

おそらく20代、30代の頃に読んでもこんな風には感じなかったであろうと。

著者の内館さんは1948年生まれというプロフィール、2022年の刊行作品という事ですので当時74歳。まあ編集・校閲色々入ったのでしょうがとても74歳の文章と思えない読みやすさとそこも感嘆せずにはいられない。
わが社60代、70代の経営陣にも…もとは思わずにはいられない…
これから迎える50代、60代、そして70代、80代をどう生きるかとおもわず立ち止まって考える作品でした。

24年にはNHKでドラマ化され、書籍としてもミリオンセラー。
世の中に同様に色々考える40代、50代がたくさんいるという事かと…

アルプス席の母_4★

2025年04月15日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 早見 和真
  • 出版_ 小学館 :2024/03/15
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/08/30
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/03/15
    (読み放題対象外)
  • 受賞_2024年啓文堂書店小説大賞、本屋大賞2025_第2位

視点が新しい作品。
高校球児を母の視点で描くテンポのいい作品。
主人公のアルプスの母こと、秋山菜々子が40代の設定ながらその心理描写は結構若く、かわいらしく描かれており印象的。最近の母親ってこんな感じかな?と思わされるような。

とはいえ、著者の早見氏は本作の舞台設定通りに、実際に神奈川出身の高校球児であったとのこと。
しかも我々世代では少し記憶にあるであろう桐蔭学園。
最近の甲子園で桐蔭と言えば大阪桐蔭高校であるが、90年代にはこちら横浜の桐蔭学園も甲子園の常連であったことは覚えておらる人も結構多いかも。
そう巨人の高橋由伸を擁して甲子園に行っていたころです。
早見氏はその2年後輩にあたるとのプロフィールらしい。
ちなみに大阪桐蔭と横浜桐蔭は全く関係ない学校です。

紛らわしいですが、本作の舞台は神奈川のシニアリーグから大阪の新設間もない高校に進学する航太郎を支える母、菜々子の話。一瞬、舞台は大阪桐蔭か?と思わせられます。
大阪桐蔭も今でこそ甲子園常連校ですが、創設は昭和58年、著者や私(著者と同い年)が高校生の頃にはまだ創部10年前後の新設校。
まあフィクションかノンフィクションかはわかりませんが、これは著者の母親か?とは思わずにはいられない作品。

という時代背景を考えると、40代設定の母である菜々子は私の母と完全に同年代…

そんなにかわいくはない…
うーむ、

いやしかし今や私も当時の母よりも若干年上、そう考えると心は結構若かったのであろうとも想像はつく。私も48になってみて初めて心は20代のころから成長しとらんな…と思う昨今。

まあなんにせよ、本作で描かれる甲子園球児の母、菜々子は魅力的であった。
球児の母親という視点が新しいとは冒頭で書きましたが、何のことはない菜々子という人物と、その子育て観、取り巻く登場人物たちが単に魅力的というだけ。

結局、小説も映画もアニメも、ストーリーは当然大事ですが登場人物の魅力が重要ということかと思っていますが、本作はまさにその典型。
単純に人間ドラマが面白かった。

愛とか恋とかやさしさなら_5★

2025年04月14日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★★

  • 著者_ 一穂 ミチ
  • 出版_ 小学館 :2024/10/30
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/04/04
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/10/30
    (読み放題対象外)
  • 受賞_本屋大賞2025_第7位

この作者はやばい…
とは感じられずにはいられない一冊。

きっと誰もが持つであろう犯罪心理をここまで的確にとらえて書いてしまうとは脱帽である。

著者を全く確認せずに、本屋大賞2025作品リストを上からダウンロードして適当に読みだした所、一気に物語に吸い込まれ、一気に最後まで読破という久々の感じ。

読んでいる最中に気になったのは著者の性別。
男性であったならば、まあよくこんな題材を取り扱ったな、当然、自身の体験ではないという前提なので多くの男性、特に日本人男性、がきっと心に持っているであろう欲求を書いてしまったな、と思いつつも、主人公の一人称が女性であるため女性だろうか、女性だとしたらこの盗撮に対する心情描写はすごいな、女性はこう思うのだろうか、実体験に基づくものであろうかと?は勘ぐらずにはいられない。
自分の妻、過去の恋人に当てはめずにはいられない内容。

最終的に著者を確認して、なんだ昨年の直木賞受賞者か…と。
しかし、直木賞受賞作であった作品ツミデミック(↓でも感想のこしておりますが)よりも間違いなく私の記憶に残る作品。
40代以降で読んだ小説の中で、個人的にはN.1,No.2で印象的な作品だった。

もう一人の主人公であるヒラク(啓久)は一歩間違えれば自分だったかもしれないと思いが少しでもある方は、自分に置きかえて、自分の妻や恋人がこの本を読んだならどう思うだろう?と思いつつもその会話はしたくはないな…とも思う複雑な作品。

一方で子供を持つ親の身として読むとまた自分の息子が、娘がと思うと色々な登場人物の心情が気になる作品。

読了感が良い作品とは必ずしも言えないが、とにかく面白い作品でした。

読者ターゲットは正に私、40~50代男性ではなかろうかと思う。
20代の頃に読んでも全く面白くなかったかも。
30代では微妙。仕事ばかりでそもそも読書してなかったし。
女性の感想を聞いてみたいと思わせる作品、自分の近親者以外で。

ツミデミックで直木賞の際には全く著者に関心はわかなかったが、一穂さんについて検索せずにはおられずBLもの出身の作家さんと知り、少し納得。しかもほぼ同年代、どうでもいいが…
是非、他の作品を読んでみようと思わされる良書でした。

カフネ_3★

2025年04月13日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 阿部 暁子
  • 出版_ 講談社 :2024/05/22
  • 配信_
    Amazon Audible:2025/04/09
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/05/22
    (読み放題対象外)
  • 受賞_本屋大賞2025_第1位

2025本屋大賞という話題作ということで早速読んで(聴いて)みた。

主人公は41歳の独身女性…
作者の阿部さんは1985年生まれという事で、著者等身大の人生観に基づくフィクションかな…?

ということで、1977年生まれの身のしては歳が近いと言えば近いし(同じ40代、昭和生まれ)、一回りとはいかないもまでも8歳差は小学校でもかぶらない位違うと言えば、世代が違う感じ。
作中主人公の発言にも昭和生まれという自虐が出てきたり、端々の表現や人生観描写に共感できるような、できないような…

なにかというと、何故本屋大賞…?という感想。
要するに面白くなくはない…
だがそんなに面白くもない…
という微妙な感じ。
エンディングだけは少し斬新だった気がするが、あとは淡々と…っで何の話にもってくのだろうと何かどこまでも話に没入できなかった…

昨年の成瀬は天下をとりにいくでも大分感じていたが、本屋大賞は40代後半以降は感覚があわなくなるのか…
書店員さんの投票に基づく本屋大賞…
実際の投票方法はしらないが、まあ書店員さんもセンターの世代は30代かな?と思わずにはおられず、そして自分はもうすぐ50代(2025年4月時点47歳)…とひしひしと寄る年の波を感じずにはいられない読了感…
なんか、本自体の感想ではないが…

天国からの宅配便_3★

2025年03月28日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 柊 サナカ
  • 出版_ 双葉社 :2022/02/17
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/10/18
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2022/02/17
    (読み放題対象外)
  • 受賞_

ちょっといい話が4編。
世代によって評価が分かれるかもという本。

40代以上にとっては、どの話も昔の映画や小説、どこかで聞いた事あるような…という気もする本。
でも若い人には新鮮な、単にいい話かも。
まあいい話の集まりである事には変わらない。

なんか奇抜な話があるわけでもなく、40代、50台にとっては少しリラックスして読みやすいかも。
特別どうこういう話ではないが、まあ少し心温まる話。
ちょっとつかれている時に気楽に読めていいかも。

大事なことほど小声でささやく_4★

2024年12月31日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 森沢 明夫
  • 出版_ 幻冬舎 :2013/05/24
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/06/09
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2015/08/05
    (読み放題対象:無料体験登録)
  • 受賞_

都会でひっそりと営業するバーの姿がまさに思い浮かぶ作品である。
人情臭い現代劇が好きな方にはお奨め。
おかまマッチョなバーのママが良い味出してます、私の身近にはこんなキャラはいませんが、おかまマッチョママの正にステレオタイプイメージそのままのキャラを全面に押し出し登場全キャラに絡んでいきます。
私もこんな店の常連になってみたいなと思わせてくれる、(おそらく)中年向けの本です。
高校生や美女キャラも登場しますが、感情移入するとしたらやはりサラリーマンか歯科医のほうではないかと個人的には思います。

単行本刊行の2013年から、約10年後の2022年に映画化もしている模様。
全体の世界観が頭の中に良く思い浮かぶ作品なので映画を見るのは想像の世界観を壊してしまうかもという不安と、期待を持たせてくれる良作です。

しかし…残念ながら映画は見ない方よいかと…
解釈と演出がすごく偏っているなと感じました。
映画の監督もかなりこの作品には入れ込んでいる的な解説がちょこちょこ見つかるのですが私的に…でした。あくまでも個人の感想ですが。

婚活マエストロ_3★

2024年12月30日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 宮島 未奈
  • 出版_ 文藝春秋 :2024/10/25
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/12/13
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2024/10/25
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_

普通の恋愛小説。
可もなく不可もなく。
作者が昨年本屋大賞(成瀬は天下を取りに行く)を受賞していなければ読むこともなかったと思う。

私は成瀬然、宮島さんの作品とは今一相性が悪いらしい。
歳をとったということか。
本屋大賞の作品自体は全体にそこそこ面白く感じるのではあるが…

話の内容とは全然関係ないが、この本、まだ文庫が出ていない。
従って手に取って読もうと思ったら単行本のハードカバーのみである。
そのハードカバーの刊行が2024年の10月25日。
そんな中でAmazon Audibleには無料ででてしまうという状況…

うむ、もちろんAudibleユーザーとしてはありがたいのだがなんとも。
AmazonがそれだけAudibleに力を入れているということか?
はたまた、作家の意思か。その辺はわからないが時代を感じずにはいられない。

あなたの人生、片づけます_3★

2024年12月28日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 垣谷 美雨
  • 出版_ 双葉社 :2016/11/10
  • 配信_
    Amazon Audible:2022/08/26
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2016/11/10
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_

断捨離の本は色々出ていますが小説として描かれると少し身に入りやすい。
私自身も少し身に覚えがある整頓はできるが、中々整理が出来ない話は耳が痛い。

しかし、他人事ではない。
うちの妻もこのまさに傾向…
妻に何とか読んでほしいと思う本である。
私も思わず妻に言いたくなってしまう内容、整頓だけではだめだと。
踏ん切りをつけて整理するのだ、捨てるのだと。。。

ちなみにコロナ渦の2020年にNHKでラジオドラマ化されていますね。

そして、バトンは渡された_4★

2024年12月13日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★★☆

  • 著者_ 瀬尾 まいこ
  • 出版_ 文藝春秋 :2018/02/22
  • 配信_
    Amazon Audible:2021/01/22
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2020/09/02
    (読み放題対象:無料体験登録)
  • 受賞_本屋大賞2019_第一位
    ミリオンセラー

娘を持つお父さんに読んでほしい一冊。
私の娘はまだ嫁に行ってませんが、遠くない将来には…と思いいる本です。

映画化も2021年にされています。
先に映画見てしまうと大分、キャストのイメージに引っ張られてしまいますので、先に本を読むのをお勧めします。

映画『そして、バトンは渡された』
映画『そして、バトンは渡された』 大ヒット上映中!永野芽郁×田中圭×石原さとみ豪華キャストで、令和最大のベストセラーの感動作が映画化!

本日は大安なり_3★

2024年12月05日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 辻村 深月
  • 出版_ 角川書店 :2011/02/26
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/08/16
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2014/01/25
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_本屋大賞2012-第13位

テンポはすごくいい話でした。
ただ面白いかといわれると可もなく不可もなく。

個人的なイメージですがミステリー系(特に学園物が人気)が得意な著者辻村さんの作品としては珍しい(??私があまりよんでいないだけかも)、エンタメ系ないしはヒューマンドラマ系の作品。

2011年にはNHKでドラマ化もされていたようですが、本屋大賞2012も13位…。
この頃には既に、著者の辻村さんはかなり人気でしたので鳴り物入りでドラマ化してみたものの…といった感じでしょうか。ドラマも見てませんので何ともわかりませんが。

テンポ良く、人間描写が分かり易く、話も分かり易い…が、特に記憶には残らないかなという作品。

存在のすべてを_2★

2024年11月28日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★☆☆☆

  • 著者_ 塩田 武士
  • 出版_ 朝日新聞出版 :2023/09/07
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/08/23
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2023/09/07
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_本屋大賞2024-第3位

昭和後期~平成初期の火曜サスペンスとかなんとかの2時間ドラマのにおいがしました。
過去の事件を振り返り、30年後にその深層が解き明かされ、当事者のみが知っていた人間模様を描く内容でした。
まさに火サス。
火サスのドラマのような映像イメージが頭に浮かぶ作品だったというのが最大の印象。
昔風の映像で2時間ドラマ化したら少し感慨深いかも。

内容としてはちょっとタイトルが大げさに感じた。
終盤でまさにタイトルそのものの表現が出てきたが少しわざとらしかった印象しか残っていない。
全てが最後の深層あかしにむけた伏線な訳だが、ちょっと長ったるすぎ。
その過程の人間描写が私にはまったく響くところがなかったのであまり面白くはなかった。

本屋大賞3位とのことなので私の感性がもはや世の中とずれてしまったということか…
うーむ。

黄色い家_3★

2024年11月17日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 川上 未映子
  • 出版_ 中央公論新社 :2023/02/20
  • 配信_
    Amazon Audible:2023/06/30
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2022/02/25
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_本屋大賞2024-第6位

前半3割位はかなり読むのがしんどかった。
中半~後半はどろどろした心情描写がそこそこ面白かったが、最初でページが止まると結構しんどいかも。

時代背景の描写が1980年~2000年位を中心に描かれており、バブル~ブルセラ女子高生ブームぐらいの時代を知っている現40代後半~50代前半くらいが読むと感情移入しやすいのではないかと。

著者川上さんは1978年生まれということですので、バブルやブルセラブームよりも少し後の世代の方と思いますが、少し年下の世代としてどのようにこの時代を見てきたかという観点でほぼ同世代としても面白かった。

個人的には共感する部分は少ない人生を歩んできたが、同世代として色々考えさせられる点も。

ツミデミック_3★

2024年11月01日:読了(聴了)

おっさんのお勧め度:★★★☆☆

  • 著者_ 一穂 ミチ
  • 出版_ 光文社:2023/11/22
  • 配信_
    Amazon Audible:2024/9/27
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :2023/11/22
    (読み放題対象外)
  • 受賞_ 直木賞2024上半期

うーむ、世間の記録には残ったが私の記憶には残らなそう。
6編のともれぞれ面白いのは面白いんですが…
全体的に暗い話ばかり。
うーむ、でも全部一気に聴けたので一話一話面白いのは間違いない。
さすが直木賞…ということかも。

面白くない本は、やはり途中で読むのを辞めてしまうのが常なので…
実は直木賞と知らずに読んだので。
やはり面白いのかも…という感想の本でした。

…というかAmazon頑張ってるなという本。
まだキンドルでは読み放題対象外なのにオーディブルでは聞き放題対象とは。
直木賞とったばかりなのに。
オーディブルどんだけ推しているんだ!!
と思いつつも、まじでオーディブルお奨め!!

唯一記憶に残ったのは4編目の”特別縁故者”。
実は超金持ちの元社長のおじいさんと、近所に住むプータローの元板前ひも父さんの交流。
まったく共感する生い立ちでも人生でもないですが、まあ歳が近いからか…


全体的に背景が凄く、現代を感じさせるのが印象的。
フィクションっぽくもありノンフィクションっぽくもありと感じられた…。

コロナやらウクライナ戦争やらの正に現在が舞台になっていたり(5編目の”祝福の歌”)、
漫画のデスノートが会話に出てきたり(6編目の”さざなみドライブ”)…

調べて見ると著者の一穂 ミチさんは1978年生まれとか、ほぼ同級生でした、そのせいか…

空の中_6★

2009年1月:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★★

  • 著者_ 有川 浩
  • 出版_ メディワークス:2004/10/30
  • 配信_
    Amazon Audible:-
    (聴き放題対象:)
    Kindle :-
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_

超時空要塞マクロス(初代)の世界線が好きな方に是非読んで頂きたい作品。

いや勿論ゼントラーディ―軍とか出てきません。
でもあの世界線に見事に通じる作品。

要するに

  • 恋愛
  • 空自のパイロット
  • 未確認生物との心の交流

と、どうみてもマクロスにしか思えない内容をとてもキレイな空の青と白の映像を思い浮かべながら読ませてくれる良作。
歌で戦ったりはしませんのであしからず。


何故アニメ化されていないのか不思議であるという思いと、アニメ化したら読者各自が各々に頭の中で描いた世界戦を壊してしまうかも、という葛藤を持たずにはいられない作品。

同著者の某有名アニメ化作品も恋愛・軍隊という意味ではとてもちかい世界線にいるし、私もあちらの作品(やはりアニメよりも実写映画よりも小説原作)の大ファンでもあるが、個人的には間違いなく本作が著者の描く軍事ラブコメ(そんなジャンルあるかはしりませんが??)のNo.1作品!

ループ_6★

2001年03月:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★★

  • 著者_ 鈴木 光司
  • 出版_ 角川書店 :1998/01/23
  • 配信_
    Amazon Audible:2017/2/14
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :登録日不明
    (読み放題対象外)
  • 受賞_-

衝撃の伏線回収とはまさにこの作品のためにある言葉と痛感させられる作品。

超有名作品ですが意外とこの「リング」「らせん」「ループ」の3部作、最後まで読んでいない方も多いのかと思っています。
「バースデー」まで含めても関連4作品の中で最も知名度が低いのがこの「ループ」かもしれませんが、尤も面白いのが間違いなくこの作品。

2026年現在では、最早30年弱も前の作品。
ただLLMの登場によりAIというものが大分昔想像したものに近づいてきた今だからこそ再度読んで色々考えさせられる作品。

まだ読んでいない方に伝えたいことはただ一つ、「リング」はホラーではないんですということ。

すべてがFになる_5★

2000年12月:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★

  • 著者_ 森 博嗣
  • 出版_ 講談社 :1998/12/11
  • 配信_
    Amazon Audible:2022/3/18
    (聴き放題対象:無料体験登録)
    Kindle :登録日不明
    (読み放題対象外)
  • 受賞_第1回メフィスト賞(1996年)

THE理系な雰囲気の本。
タイトルを見てピンときた方は間違いなく理系でしょう。
ピンとこない方も勿論、面白い本です。
ただ、理系知識が少しだけあった方がより楽しめるかもしれない。

今では数多くのシリーズを輩出している著者森博嗣さん。
ただ、この原点にして最大の出世作であるS&Mシリーズの続編を望む声が今でも絶えない……と思っている著者デビュー当時からのファンも今では50マジか。
作中で大学生であるシリーズヒロインの西之園萌絵もそのまま年を重ねれば現在ではほぼ同年代とおもうとやるせなくはあるが、萌絵ちゃんと犀川先生のその後を是非いつか描いて欲しいと思わずにはいられないS&Mシリーズのファースト作品。

思わず心の声が溢れているのはおいて置いて、理系ミステリーとしてというよりも単純に登場人物のキャラが本作の最大の魅力。
ヒロインも犯人も探偵も全て超天才理系で構成されるが、あくまでもその理系性はついで。
各キャラの人間性が単純に魅力的な作品。

本作はアニメ化もテレビドラマ化もされているわけだが、いずれも個人的にはキャスト、絵、声優があっていないという感想を持たずには入れない作品。
決して、役者さんやアニメが駄目といいたいわけではない。
それほど自分の頭の中で世界観と人間関係が強く構築されてしまう素晴らしい作品であるという意味です。

TVアニメ「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」
TVアニメ「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」2015年10月よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送決定!
すべてがFになる – フジテレビ
すべてがFになる – 番組情報。武井咲&綾野剛W主演でお届けするサイエンスミステリー!スーパー頭脳を持つ2人が、天才的頭脳の持ち主の仕組んだ、解の見えない密室殺人と猟奇犯罪に挑む!

変身_5★

1999年:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★

  • 著者_ 東野 圭吾
  • 出版_ 講談社 :1991/01/01
  • 配信_
    Amazon Audible:-
    (聴き放題対象:)
    Kindle :-
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_なし

もっとも感嘆すべきはこの作品が1991年の作品であるという事。

1991年というと2026年現在から見ると35年前。
日本はいやゆるバブル崩壊直後、まだバブルの雰囲気が大きく残っていた頃です。
テレビでは東京ラブストーリーと101回目のプロポーズが放送された年。
ダウンタウンのごっつええ感じが始まった年。
巷ではジュリアナ東京がオープンし、ティラミスが大流行した年。


そんな、35年前に脳移植による人格変異をフィクション化した作品。
その心情描写や医学的な説明は2026年のどの作品と比べてもおそらく劣らないレベルと思います。

というか2026年の今では漫画やアニメ含め小説、映画でもいくつか名前の浮かぶ脳移植関連の作品ってありますが、結局元ネタは本作ではないかとまで思わずにはいられない完成度の高い秀作。

まさに日本の脳移植SF小説のパイオニア作品。
日本でSFといえば当時は1990年に完結したバック・トゥ・ザ・フューチャー3、とか1991年のターミネータ2とかが巷を席巻していた訳ですが、その同時期にこんな完成度の高いSF作品が日本で発表されていたなんて…そりゃ当時はまだ売れないわ…とは思うものの、私が大学時代に読んだ99年でもまだ時期尚早なくらい。
いつかと言われれば、まさに今ではないかとは思わずにはいられない良作。

まあ2005年にも映画化はされたわけであるが、当時はまだ東野圭吾さんのガリレオブームの前。
キャスト的には玉木宏と蒼井優という人気実力派の起用で力は入っていたはずであるが、日本人の記憶にも記録にも残らなかったはず。

今こそ読まれ、もっと公に評価されるべき作品と思っています。

変身 (2005):キャスト・あらすじ・作品情報|シネマトゥデイ
映画『変身』のキャスト、あらすじ、作品情報はこちら。2005年11月19日公開。東野圭吾の同名小説を、玉木宏や蒼井優といった旬の若手俳優らを起用して映画化した切ないラブストーリー。

パラレルワールドラブストーリー_5★

1999年:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★

  • 著者_ 東野 圭吾
  • 出版_ 中央公論新社 :1995/02/01
  • 配信_
    Amazon Audible:-
    (聴き放題対象:)
    Kindle :-
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_なし

2019年に映画化されているので今の若い方にも比較的知られているであろう、東野圭吾さんの昔の作品。
ただ映画はやはりあまり売れなかったようであるが。

私自身も理系の端くれとして、東野圭吾さんが本来書きたい作品ってこういう作品ではないだろうかと勝手に思ってしまう作品。

タイトル通りのいわゆるパラレルワールドの話ではない。
いわゆる脳科学の話。

私の中では↑↓で感想書いている「変身」、「秘密」、と併せて東野圭吾脳科学ミステリー3点セットの作品。
昨今のガリレオシリーズとことなり、私が勝手に3点セットにしているだけで3作とも全く関係ない話であるが、脳科学という切り口でつながっている話。

パラレルワールド・ラブストーリー : 作品情報・キャスト・あらすじ – 映画.com
パラレルワールド・ラブストーリーの作品情報。上映スケジュール、キャスト、あらすじ、映画レビュー、予告動画。2つの異なる世界を行き交う男女3人の恋愛を描いた東野圭吾の異色恋愛小説を、「Kis-My-Ft2」の玉森裕太主演、…

秘密_6★

1998年12月:読了

おっさんのお勧め度:★★★★★★

  • 著者_ 東野 圭吾
  • 出版_ 文芸春秋 :1998/09/08
  • 配信_
    Amazon Audible:-
    (聴き放題対象:)
    Kindle :-
    (読み放題対象外:)
  • 受賞_第52回日本推理作家協会賞-長編部門(1999年)

1970年代生まれの方々ならば、多くの方が映画の方を知っているであろう作品。
現代の若い方はあまり知らないかもしれない作品。

日本推理作家協会賞受賞作品ではあるが、推理小説ではない。
謎解きは特にない。
殺人事件もない。
犯人もいない。
でもミステリー(不可解な謎がでてくる話)である。

そして一応SFでもある。
間違いなく脳科学が絡んだ本である、著者東野圭吾が工学部出身であるという事以外は一辺もサイエンスな雰囲気は出てこないが…


という作品。

そして面白い点はそのミステリーの要素ではなく、単に人間ドラマ。
というかラブコメ?親子愛?夫婦愛?
まあ「SF恋愛ヒューマンミステリー」??といったあたりが適切なジャンルかと。

これだけきくとあれもこれもごちゃごちゃでまあ面白くなさそうである…
だが、おもしろい…

その一言に尽きる。
だから映画化もされたわけである。

ちなみに冒頭の通り、謎解きはない。
でもミステリーなのでこの点に関しては、謎は一切解決しない。
まあ、それでもいいかな?お幸せに。ちょっと切ないな…という読後感を持たせてくれる本。

まあ、20代の頃に読んだ記憶が美化している事は勿論、否めないが今の若い人にも是非読んで欲しい良書。


脳科学という点で言うと、2025年に地上波でもドラマ化された清水玲子さんの漫画
「秘密 -トップ・シークレット」
にかなり内容分野としては通じる本。

双方の作者から公式な見解は出されてはいないが、タイトルが同じであることは偶然ではなく、清水氏が東野氏をオマージュした作品タイトルと思いたい作品。
こちらの原作漫画は連載が1999年~2012年。アニメ化は2008年。

秘密~THE TOP SECRET~ | 関西テレビ放送 カンテレ
2025年1月20日(月)よる10時スタート!板垣李光人と中島裕翔がかつてないほど“切ないバディ”に 生前の記憶をたどり未解決事件の真相を追う傑作サスペンス漫画 「秘密-トップ・シークレット-」がドラマ化決定!
秘密(トップ・シークレット)~The Reveration~
日本テレビ系アニメ「秘密(トップ・シークレット)~The Reveration~」(2008年4月~2008年9月放送)公式サイト。

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