エアコンの室外機に濡れタオル…
Xでちょっと話題のこの方法、2024年5月ダイキンさんいわく効果ないらしい……
ダイキンさんの説明がちょっと言葉足らずなのでもう少し考えてみました。
(2024年6月7日にダイキンさんのサイトも一部アップデートされました。色々問い合わせ合った…のでしょうね。)

結局は
今年こそエアコンの室外機に日除けを!!
つけましょうという結論です。
今年も暑くなりそうですが早めにエアコンの動作チェック、節電対策準備、必要な方は買換えを6月中には完了しましょう!!



そもそも何故室外機冷やすの?
エアコンの冷房って技術的には
- 室外機の周りの空気の温度が涼しい程
- 室内の部屋中の空気の温度が暖かい程
省エネになるんです。
詳細は専門の人に任せますが、これは理系の大学生が習う熱力学による原理原則レベルです。
おそらく理工学部機械学科とか機械工学学科とかの出身の方であれば、専門外で詳細は分からないとしても大学の専門の基礎授業できっと習った事のあるレベルの原則です。
なんで?
という説明ではさすがにあれですので、古い情報から最新情報まで割と何でも公開してくれているダイキンさんサイトで技術資料閲覧なるページがありましたのでそこの情報を紹介。
はいまさに「技術ガイド」と命名されている資料の中にこんなページがあります。

はい、なんか大学の専門教科書、しかもすごくわかり難そうでこの授業でしか使わないよ!!と、大学生協で心の中で突っ込みいれながら買うようなわかり難そうな記載ですが…
良く見ると、この説明はダイキンさんがしているのではなく日本冷凍空調工業会なるところが定めていると書かれています。
さすが工業会…要するに一応非営利の業界団体ですかね、かろうじて民間組織ではありますが…
だからわかり難いんですかね。
ちょっとこの説明の言い方を変えてみます。
まずこのグラフのQとかWの意味が今一わかりづらい。
(グラフ自体が見にくいのはとりあえずそのままで。)
- Q_外気温度に対する冷房能力の変化率
- W_外気温度に対する冷房消費電力の変化率
➡言い換えると
外気温度が変わった場合の…
- Q_エアコンで部屋を冷やすパワー(強さ)
- W_電気使用量
の変化率…
変化率もよくわかり難いでしょうか。
良く見るとグラフの横軸の35℃の所がQもWも100になってます。
なのでもう一段、言い換えると
➡外気温度が35℃でエアコンを使った場合を100%とした場合の…
- Q_エアコンで部屋を冷やすパワー(強さ)
- W_電気使用量
これで分かり易くなったでしょうか。
この上でグラフを見て見ると、
横軸の外気温度が23℃位の所でみると
Q_冷やすパワーは110%位に増える
W_電気使用量は87%位に減る
って、パワー上がって電気代減るって最高過ぎます。

エアコンの冷房は…
外が涼しくなる(外気温度が低い)程
- 冷やすパワーが上がる
- 電気代が下がる
もう良い事しか起きない!!
本当に冷やしたいのは熱交換器
そしてエアコンの室外機が外の空気を受けている(厳密には熱交換している)のが↓ここ!!
だからここに冷たい空気を当てれば当てるほど冷房のパワーは上がるし電気代も下がる。
専門用語では熱交換器と呼ぶ部品ですが、ここを冷やしたいんです。

室外機の周りの空気を冷やす
ここにあたる空気の温度を冷やしたいんです。
よくパソコン中に入っている部品でパソコン内部の電気基板を冷やすヒートシンクってあると思いますが、要するにエアコンの室外機のこの熱交換器ってまさにヒートシンクなんです。
だからここにじゃんじゃん冷たい風をあてて冷やすとエアコンのパワーは上がるは電気代下がるは..
普通は室外機が自分でファンを回して風を送って冷やします。ようするに扇風機です。
でもこの時に周りにある、空気自体が冷たかったらもっといい。
だから
- 日陰にして周りの空気の温度を下げると効果がある
でも、実際には日陰にしても周りの空気の温度自体はそんなに下がりません。
皆さんも小学校の頃に理科の実験で日向と日陰の空気の温度を測ってみて、
➡あれ温度いっしょだね?
➡暑いのは日差しなんだね
➡だから温度を測る時は日陰で測りましょう(百葉箱)
みたいな事、なりましたよね。
室外機の外郭の鉄板を冷やす
そしてエアコンの室外機って鉄板で出来てますが(厳密には鉄ではありませんが)、鉄板て夏の日差しに当たるとめちゃめちゃ熱くなります。
まあ日や時間帯によって違いますが、このエアコンの室外機の周りの鉄板て夏場は手で触るれないくらい熱くなってます(炎天下の車とかと一緒です)。外の空気の温度が35℃位だとしてもこの周りの鉄板の温度は太陽光から直接熱を吸収してしまう(専門用語でいう所の日射の輻射熱)ので50℃位になります。
この50℃に熱せられた箱の中に熱交換器が入っているのがエアコンの室外機です。
室外機はこの周りの鉄板には直接触れてはいませんが、ここからも熱を吸収してしまいます。
焚火やガスストーブで熱いものの近くにいるとまわりの空気が冷たくても暖かく感じる(輻射熱)のと同じです。
だから
- 室外機の鉄板の温度を下げると効果がある
(これをやろうとしているのが室外機の上の濡れタオル)
でも、50℃位の温度では鉄板から温度が輻射熱として伝わるのはたかが知れてます(焚火やストーブの炎は最低でも700℃とかあります)。
また、室外機の周りの鉄板で熱を受けているのは、上の鉄板だけではなく室外機の前面の鉄板の方が面積はかなり大きいです。
あれ?
日陰作っても濡れタオルおいても、どっちもそんなに効果なくね…?
はい、そうなんです。
どっちも効果はたかがしれてるんです。
でもどっちも確実に効果はあるんです。
だから簡単にできるならやっておいて損はないんです。
でもやり方間違えると却って電気代上がる事もあるんです。
ここで重要なのはダイキンさんがSNS投稿に対する検証で言っているように、
- 室外機が自分を冷やす風を邪魔しない
- 室外機は自分の風で自分を冷やしてるんです
- これを邪魔してしまうと逆効果
だからこれさえ注意すれば、あとは少しでも室外機の周りを冷やした分だけ効果があります。
少しずつですが。
実はこんなオプション品もあります
ちなみにダイキンさんは業務用エアコン向けですがこんなオプション品も持っています。
簡単です、要するに室外機の熱交換器に直接水をぶっかけてやればいいんです。
更には水をどばどばかけるんではなく、霧状にしてかける事で水➡水蒸気の気化熱もとろうとしてるんです。
すごく分かり易い。
これこそ室外機の熱交換器を冷やせば省エネになる事の証明です。
冷やしたいのは外郭の鉄板ではなく熱交換器なんです。

でも…
なんでこれは業務用だけなのか?
なんで家庭のエアコンではこういう冷やし方をしないのか?
はい、答えは簡単です。
- 簡単にはできないんです
- これオプションを購入/設置するのに手間と金がかかるんです
- でもそこまでの大きな効果はないんです
➡
だから、家と比べると電気代がべらぼうに高くなるビルやお店の業務用エアコンでしかやる意味がないんです。
ここが変だよ!ダイキンさん?
冒頭ありましたダイキンさんの検証ですがちょっとさすがにこれは雑過ぎ…
まさにちょっと何言っているかわからない…
まあ、既にSNSでも指摘されてますが…
- 濡れタオルが空気の通り道を塞いでしまったから節電ではない…
そんなの最初から知ってるでしょう!
そうならないようにタオルを設置してください! - 設定温度は当日の予想最高気温からマイナス8℃?_
結果:タオル有_26℃設定
タオル無_27℃設定
試験はそれぞれ1日ずつしかやってないからこうしたのでしょうが…
予想最高気温に対してって…
実際の気温はどうだったのか?
そしてやるならばせめて平均気温では?
というか、これが主な電気代の要因の差では…


うーん、ちょっとあまりにも酷い…
折角やるならばもっとちゃんとやったらいいのに。
私もメーカー勤務…
本社広報部と現場開発部の攻防が容易に想像できる…
- 開発部
こんなの絶対に1日ずつじゃ試験条件そろいません - 本社広報部
でも1日ずつで決まってますので。お客さんの家ですし。 - 開発部
工場近くの開発社員の家で1か月くらいやってはどうです? - 本社広報部
そんな時間ありません、もう日程も決まってます
➡そして試験強行 - 開発部
ほら、やっぱり意味わからない結果でました - 本社広報部
どういうことか説明できるようにしてください - 開発部
だから最初から言ってんじゃん。
ちょっと風経路塞いじゃってたとか見えんじゃね?この写真…
どうせ、叩かれるの広報部だし..それでいんじゃね…
…的な熾烈な攻防戦が繰り広げられたとか、ないとか…
とか、勝手に想像していたらダイキンさんのサイトでも注記が(赤文字部分)追加で入りました。
社内外で色々問い合わせあったのでしょうか…
まあ、それでもやはり突っ込みどころは満載ですが…

「その日の天気や気温などによって変化します」…
…と、はいそんなことは世界中のちゃんとしたエンジニアは分かってます。
だからこそ世界一の空調メーカーが、こんなデータを「検証せよ!」とか社外で言っちゃ駄目かと思いました。

ここは、さらに
「室外機の上に濡れタオルを置くと節電になるかはわかりませんでした。」
とか追加した方が良いと思いました。
この検証4のポイントはそこなので。
室外機を冷やすの快適性デメリット無し!
エアコンの冷房の節電方法は色々ありますがメジャーなのは
- 設定温度を上げる
- 室内機の風を強くする
- 室外機の周りを涼しくする
この3つかと思います。(この3つの節電方法の詳細はこちら。)
実はこの中で唯一、何も我慢しなくていいのが室外機の周りを涼しくする事。



即ち、
- 設定温度を上げる
➡普通に我慢ですよね
➡誰もが、オフィスの27℃設定とか意味わかんないですよね - 室内機の風を強くする
➡これは人によりますが
➡音がうるさくなる
➡風が当たるのが不快 - 室外機の周りを涼しくする
これは何も我慢することがないんです。
ただ、ちょっとやるのが面倒くさい…
効果はあまり大きくない…
やりかた間違えると逆効果になることも…
ということで、室外機の周りを冷やすのは快適性に関しては何も我慢する必要がないんです!
逆効果にならない様に正しく室外機を冷やすだけです。
即ち、正しく日除けする、正しく濡れタオルを設置すればいいんです。
どちらか片方だけやるならば効果が少しでも見込めるのは日除けですね。
正しく室外機を冷やす
正しく日除け
●日除けはする
●でも風はさえぎらない
なので
●室外機を完全に覆ってしまう箱のような形のもので日除けするのは駄目
●すだれなような物も出来れば良くない。とにかく風通りはかなり良く。


という事で、北側設置出来ない家は室外機全体を出来るだけ大きい日除けがお勧めです。
すぐ手に入るものではこのあたり。
ただしこの商品は若干、強風に弱いので年によってはワンシーズンで壊れてしまうかも。
台風要注意です。
夏が終わったら外しましょう。
もう少し高くてもいいならばこちら。
これなら台風も丈夫です。
が、日陰を作るのは冬は逆効果なので、いずれにしても夏が終わったら外しましょう。
これのもう少し大サイズがあれば最強なのにとは思っています…
まあ、どちらも問題は費用対効果…
設置はお手軽なのですが…
正しく濡れタオル
次は濡れタオル設置のポイントは
- 風の経路を塞がない
- タオルもバケツも色は白
- 効果的にやるには日除けの下に設置がお奨め
です。
1番はダイキンさんもイラストでは正しく書いているのに…
尚、上で書いている通りこのタオルは太陽からの日射による熱を防ぐのが目的なのでいきなりですがタオルもバケツも白いものがお勧めです。
いわゆる黒い色は太陽の熱を良く吸収してしまう虫眼鏡で火をつけたあれです。
詳細省略しますが一番日射熱を吸収しないのが白です。
3つ目はもうそのままです。
結局このみずはすぐにお湯になってしまいます。
気化熱をとるので勿論、湯でもまあいいのですが、下の写真のように直射日光に野ざらしではやはりお湯がどんどん暖まります。
これだけでやるよりも、あくまでも日除けメインでその追加効果としてやるのがお勧めかと。


問題は費用対効果のみ
という事で、問題は費用対効果だけです。
まあその点では、園芸が趣味の方は植物棚が一番理にかなってる。
趣味と節電と両取りできます。
更には冬は勝手に枯れてくれるので外す手間も省ける!!
問題は枯草の見た目くらいか…
ちなみに私は賃貸に暮らしていたころは日除け買いました。
節電マニアですので。
現在は自宅建築時に屋根による日除け設置で対応しました。
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